今月注目!経済の言葉「目標株価」
大納会で見事、日経平均1万6320円!大発会ではややもたついたものの、いまだ1万6000円台と勢いを見せている日本株市場。円相場も1ドル=105円前後と落ち着きを見せ、「とりあえず買い注文」のムード全開!!

昨年末、久々に凄いモノを見たなぁというのが国産SNSの元祖・mixi株。アベノミクス景気にも反応しないどころか、1500円前後だった株価は1年近くジリ安で、2013年11月8日の決算会見当時の株価は約1100円程度……それが急騰しはじめたのです。

当初は“貸し株の買い戻しではないか?”との憶測も出ましたが、12月3日にmixiが展開するスマホゲーム「モンスターストライク」の登録者が30万人突破とのニュースが流れると、株価はさらに勢いを増しました。12月10日の高値は9060円。“第二のガンホー”を思わせるような動きに多くの投資家が夢を見たはずでしたが、一転、翌11日から4日連続のストップ安で4000円台まで下落しました。

発端は、ゴールドマン・サックス証券のリポートで、株価9000円を超えているmixiの投資判断が引き下げられたうえに、目標株価が1200円に設定されたこと。ただ、一方で三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を3段階で一番低い「アンダーパフォーム」から真ん中の「ニュートラル」に変更し、目標株価を930円から8900円まで大幅に引き上げたのです。

2社のレポート合戦で、市場はゴールドマンに付いた格好となりましたが、ここまで極端に分かれ、投資家を翻弄させた「目標株価」とは?

そもそも、目標株価とは証券会社のアナリストが妥当と考える株価で、基準は各社でまちまちです。今回のかけ離れた目標株価に関して、ゴールドマン・サックスはPER(株価収益率)をベースにしていますが、三菱UFJモルガン・スタンレーは、「モンスターストライク」が今後生み出すであろう利益をガンホーの「パズル&ドラゴン」大ヒットで付けた株価などから算出したよう。簡単に言えば、現状の利益か、将来の成長性か、という違いだったのでしょう。

「相場は相場に聞け」という格言があるように、相場が出した答えが正解なのです。人の意見に左右され過ぎないことも大切かもしれませんね♪

若林史江(わかばやし・ふみえ)
株式アドバイザー、徳山大学経済学部特任講師

この連載では経済を背景に移り変わる金融用語を、できるだけわかりやすく紹介していきます♪



この記事は「WEBネットマネー2014年3月号」に掲載されたものです。