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アスリートフードマイスターは1月31日、都内で会見を開き、2月から法人として活動することを明らかにした。当日はトークショーが行われ、広島カープの前田健太選手の夫人・成嶋早穂さんが、前田選手の好成績の"秘密"を語った。詳細をレポートする。

○アスリートフードマイスターとは

「アスリートフードマイスター」とは、スポーツのための食事学だけではなく、消化・吸収といった生理機能までも理解することで、アスリートに様々な食事のアドバイスをできる人を意味するという。同社によれば、これまでに全国で82人がその資格を取得している。また、その一歩手前の資格で、アスリートのための食事の基礎知識を有している人を表す「ジュニア・アスリートフードマイスター」は、全国に2,098人の資格取得者がいる(どちらも1月27日時点での数字)。

もともとは、日本野菜ソムリエ協会がアスリートフードマイスターの養成講座を2010年7月に開設。多くのマイスターを世に送り出してきたが、食に関する正確な情報をより提供したいとの思いからこのほど、同協会と幻冬舎が共同で法人としての「アスリートフードマイスター」を東京都・渋谷に設立。2月3日より活動を開始しており、講座の運営やアスリート関係のイベントの企画・運営などを行っていくという。

この日は、ジュニア・アスリートフードマイスターである成嶋早穂さんと元陸上選手の大島めぐみさん、モデル・道端カレンさんが法人設立を記念してゲストとして登壇。トークショーで「食」に関するそれぞれの思いを語った。

○栄養サポートによりマエケン飛躍

プロ野球界を代表する投手で、「マエケン」のあだ名で知られる前田選手と2012年の1月1日に入籍した成嶋さん。前田選手との結婚が決まってから「何か役に立ちたい」という思いでジュニア・アスリートフードマイスターの資格を取得。それまでは「バランスの良い食事を、いつどのようなタイミングで提供するかわからなかった」そうだが、資格を取得するまでの過程で具体的にわかったという。

前田選手は、以前はインスタント食品などをよく食べていたそうだが、成嶋さんからのアドバイスもあり、食事への関心を持つようになったようで、「今は遠征先に行っても(ホテルのバイキングなどで)自ら野菜をとるようになり、体のためにご飯を食べるようになった」(成嶋さん)。前田選手が登板予定ではない日の食事、登板直後に摂(と)った方がよい食事などについて助言をすることで、前田選手も「疲れにくくなった」と話しているという。

2012年、13年と2年連続で最優秀防御率(セ・リーグ)に輝くなど、数々のタイトルを獲得している前田選手の活躍の裏には、栄養学に熱心な成嶋さんの「内助の功(こう)」があったといえそうだ。

○道端さん「食育にも用いたい」

また、道端さんと大島さんもそれぞれ「食」に対する思い出やエピソードを披露した。

10代の頃からモデルとして活躍している道端さんは「16、17歳のときは食べないと1週間ぐらいでやせる」ことがあったため、20代で出産後、食事を抜くダイエットをした経験があることを告白。だが、"食事抜きダイエット"が出産後はうまくいかなかったことから、食事や栄養に興味が出てきたことを明かした。ジュニア・アスリートフードマイスターの資格を取得した現在は、トライアスロンなどの運動にも励んでおり、「子供が2人いるので『食育』の観点からもアスリートフードマイスターの考え方を用いたい」。

元陸上選手として、シドニーとアテネの両五輪で日本代表となった経験もある大島さんは、フルマラソンに必要なエネルギーは食事でしか補えないと明言。「トレーニングをしていても、35キロ以降は絶対に(乗り越えられるかどうかわからない)『壁』が来る。いかにそこを乗り切るか、いかに自分の体にエネルギーをためこんで35キロ以降に発揮するのか。そのために食事をすると言っても過言ではない」と、元アスリートならではの視点で食事と栄養の必要性を訴えた。

なお、他にもミルウォーキー・ブルワーズの青木宣親選手の青木佐知夫人やニューヨーク・ヤンキースへの移籍が決定している田中将大選手の夫人で、タレントの里田まいさんらもジュニア・アスリートフードマイスターの資格を取得している。

(栗田智久)