『カポーティ』(2006)

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米国のオスカー俳優、フィリップ・シーモア・ホフマン氏がニューヨークの自宅で、現地時間2014年2月2日、亡くなっているのが発見された。46歳だった。

『マグノリア』(1999年)、『ハピネス』(1998年)などに主演。個性的な役柄を演じる技量への評価が高く、作家トルーマン・カポーティを怪演した『カポーティ』(2006年)でアカデミー主演男優賞に選ばれた。

「表情や体で語ることのできるいい役者」「性格俳優ホフマンの本領発揮」

同作は、カポーティの『冷血』が、世に送り出されるまでを描く。自らの名声を高めるため、一家殺人事件の犯人を題材にノンフィクション小説を書くことを画策したカポーティは、取材を進める中で犯人と接触し、本物とも偽物ともつかぬ信頼関係を築いてく―という過程が、ドキュメンタリーのように抑制的に映し出される。

「独壇場のフィリップ・シーモア・ホフマン」――Yahoo!映画のとあるレビュアーはこう題し、寸評を書きこんでいる。

「フィリップ・シーモア・ホフマンの演技が、犯人を利用する自分と犯人を守りたい自分の間で葛藤する姿を繊細に浮かび上がらせていて、より格調の高い作品に仕上がっていると思う。表情や体で語ることのできるいい役者には、必要最低限のセリフだけでも十分ということがよくわかる」

映画.comのレビュアーは、オスカーに選ばれた理由を、

「カポーティの生き写しの演技を披露したと言われるフィリップ・シーモア・ホフマン。
カポーティの話し方は個性的で言葉は悪いですが彼に関わった人はちょっと気持ち悪い人だと感じると思います。その特徴を見事に演じたからこそ」

と分析。

Amazon.jpでも同作は5つ星中4.1という高評価で、ほとんどのレビューはホフマンの演技に触れている。

「性格俳優ホフマンの本領発揮といった見事な化けっぷり。カポーティが本当にああであったと思わざるをえないくらいリアルで真に迫る演技。小説や伝記本の写真でしかカポーティを知らない私も、つい納得してしまう程」「主演のフィリップ・シーモア・ホフマンはカポーティの、実にスノッブでいやらしい性格と、それでいてなぜだか人をひきつける魅力と、さらに芸術家ゆえの極端で純粋な苦悩などこれ以上ないというくらいバラバラなほど分裂した精神を見事に演じきっている」