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昨今の日本では、草食系男子の流れから、恋愛に興味がなく恋人をつくる気はまったくない“絶食系男子"、いつでも楽しそうな雰囲気で、会うと癒してくれる存在だが恋愛に対して無頓着な“仙人男子”らが注目を浴びる中、そんな彼らと真逆を突き進む超絶肉食男子をレオナルド・ディカプリオが演じた映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』が公開になった。

先日は来日も果たし大きな話題となっている本作、一体どんなストーリーなのか?

■ ストーリー
時代は1980年代、学歴もコネも経験もないが、野心だけは誰にも負けない主人公ジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)は、22歳でウォール街の投資銀行へ飛び込むも、ブローカーとして初仕事の日が株価大暴落の“ブラック・マンデー"という最悪の日に。一気にどん底を味わうジョーダンだったが、その後誰も思いつかない斬新な発想と巧みな話術で瞬く間にウォール街のスターダムへ。26歳で証券会社を設立し、年収4900万ドルを稼ぐようになったジョーダンは、酒とドラッグとセックスに溺れるも、その勢いは誰にも止めることが出来なかった。果たして、彼のたどり着く先は!?

■今度こそディカプリオ、オスカー受賞となるか!?
本作は実在の人物、ジョーダン自身による回顧録「ウォール街狂乱日記 『狼』と呼ばれた私のヤバすぎる人生」(早川書房刊)の映画化。主演のレオナルド・ディカプリオは「どうしても映画化したい!」と熱望、プロデューサーも務め公開に至るまで7年かかったという。監督は、『ギャング・オブ・ニューヨーク』『アビエイター』『ディパーテッド』『シャッターアイランド』に続いて5度目のタッグを組むマーティン・スコセッシ監督。何度もアカデミー賞にノミネートされているディカプリオとオスカー監督のスコセッシの超・意欲作とあって、今年こそディカプリオが主演男優賞を取るのでは、と注目を浴びている。(先日のゴールデン・グローブ賞では、最優秀主演男優賞を受賞。本年度アカデミー賞には、作品賞、主演男優賞、助演男優賞、監督賞、脚色賞の主要5部門でノミネートされている。)

■笑っちゃうくらい常識を超える主人公&ディカプリオの演技
本作の見どころは何といっても、もはや笑っちゃうくらいの規格外、バブリーで野心の固まり、というより野心しかない、それでいて頭もキレてカリスマ性抜群、しかもそれが実在の人物という、トンデモ肉食野獣男子ジョーダン・ベルフォートをディカプリオが大熱演しているところ。

アンビリーバブルな札束を手にしたり、豪華クルーズでトップモデル級の美女に囲まれたり、思わず口が開いてしまうゴージャスなパーティーシーンも、ディカプリオが登場すれば、こういう日常も普通なのかもと思わせてしまうカリスマぶりはさすが。かつて大富豪ヒューズを演じた『アビエイター』や昨年の宮殿のような豪邸に暮らすジェイ・ギャツビーを演じた『華麗なるギャツビー』を考えるとお手の物かも?さらには、あらゆる常識やモラルを見失い金儲けに暴走していく狂気っぷりは、タランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者』で初の本格的悪役に挑んだ大農園の若き暴君カルヴィン・キャンディもチラっと思い出されたり、冷静に考えると「絶対マネも尊敬もしちゃダメ!」なジョーダン・ベルフォートを、ディカプリオは何とも魅力的に演じ切っている。

個人的に惹かれたのは、昨今、話題になっている“プレゼン力”。良くも悪くも、社員たちを金融ギャングに仕立てあげ、闘争心を駆り立てるディカプリオのスピーチシーンは圧巻だ。

■最高のエンターテイメントの裏に潜む“現代の経済への警鐘"
そんなディカプリオ演じるジョーダンを見ていると、思わず憧れてしまう男性もいるかも知れないが、スコセッシ監督は「(アメリカ経済)に警鐘を鳴らすとともに、金融危機に対する私の不満も含まれている。私は“とてもとても面白い、シリアスな作品”と考えている」とコメントし、ディカプリオも「映画全体が狂気に満ちている。人間の闇に焦点をあて、警鐘を鳴らす物語だ」と語るなど、一見気持ちいいくらいの豪快な彼の生き方(ラストは、、、、なんですけどね)から、現在の金融システムに疑問を投げかけている。

■さいごに
そんな本作、ディカプリオの熱演だけでなく、本年度アカデミー賞助演男優賞にノミネートされているジョナ・ヒル(『マネーボール』)やマシュー・マコノヒー(←最高に笑いました)、マーゴット・ロビーら多才な顔ぶれが魅力的な個性を発揮、大いに楽しませてくれる。が、
R18+なシーンも多く、Fワードが使われた回数が歴代No.1、上映時間3時間弱という、まさにウルフ(!)な映画なので、乙女映画が大好きな女性や『タイタニック』のレオ様に会いたい!と願う女性には、見終わった後はヘロヘロになってしまうかも。観る側もウルフモードで映画館に挑まれることをオススメします(笑)。
(mic)

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は全国にて公開中