池永康晟『君想ふ 百夜の幸福』(芸術新聞社)

写真拡大

日本画家・池永康晟(いけなが・やすなり)氏による初の画集『君想ふ 百夜の幸福』(芸術新聞社、2940円)が好評だ。

池永氏は美大を経ず、独自に磨き上げた日本画技法で「現代の美人画」を描き続けてきた。小説家・岩井志麻子さんが寄稿の中で「ある意味、私の中でティツィアーノを超えている」と評する異才だ。

「思わずページに恐る恐る指を這わせてしまうような」

本画集に収録されているのは初期作から最新作まで126点。通じて、物憂げな女性の表情と、まとった服のテキスタイルとが織りなすコントラストが印象的だ。

表紙に一目ぼれして購入したという声もネットには少なくない。本画集の魅力を、Amazon.co.jpの商品ページではレビュアーが次のように述べている。

「全体を通して、思わずページに恐る恐る指を這わせてしまうような、耽美な憂鬱と上品な色気に満ちています。中には猫や男の絵も含まれますが、やはり注目すべきは美人画でしょう。絵自体は前述の通り品のある雰囲気を漂わせているくせに、伝わってくる愛はどこか生々しく、その危うさがまた魅力でもあります。合間に挿入されている文章も独特の世界観作りに少なからず貢献しており、特に帯にも取り上げられている一文は驚くほど繊細なものです」

2013年12月に刊行後、紀伊國屋書店新宿南店(新宿区)をはじめ首都圏の書店でパネル展が大々的に展開されており、14年2月中旬の重版も決まった。2月10日まで、新宿タカシマヤ10階の美術画廊で同タイトルの個展も開催されている。