プノンペンのど真ん中に立つCSXの株価ボード。カンボジア市場の平均株価だが、構成銘柄はプノンペン証券取引所ただ一社のみだ。最近では出来高のない日も珍しくない(Photo:©木村昭二)

写真拡大

 当連載は2012年4月、カンボジア証券取引所の最初の銘柄として、プノンペン水道公社が華々しく上場した話題をお伝えしました。当初の予定では今ごろはテレコムコンボジアやシアヌークビル港湾公社といった有望企業が、総合指数「CSX・コンポジット・インデックス」に組み入れられているはずでした。

[参考記事]
●熱いぜカンボジア! 4月18日に株式市場がスタートミャンマー、ベトナムよりカンボジアが有望な理由
●やっぱり熱いぜ カンボジア! 実際にカンボジア株に投資する方法とは?有望なフロンティア市場への具体的な投資法
●カンボジア株、初のIPOから5カ月続々と予定される今後の上場企業とは?

 しかし、あれから2年が過ぎようとした現在も、同指数の構成銘柄はいまだにプノンペン水道公社の一社のみ。蓋を開けてみれば、上場予定企業の財務の脆弱さが明らかとなり、証券取引委員会(SECC)の承認が出なかったためです。

 株式市場に寄せられた期待はすっかり冷めてしまい、株式投資が街の人々の話題に上ることもなくなりつつあった11月、ついに第2号の上場準備が整ったという知らせが届きました。すでに機関投資家向け説明会とブックビルディングの予定もあるとのこと。

 はたしてそれはどんな企業なのか、そして本当に上場できるのか!? フロンティア投資の第一人者・木村昭二が、プノンペンへ飛んだ!

カンボジア市場はこの2年間、
上場1銘柄の状態が続いている

 昨年、カンボジアのとある証券会社から「Great investment opportunity arrives!」(素晴らしい投資の機会がやってまいりました!)と題するメールが届きました。

「カンボジア証券取引委員会とカンボジア証券取引所は、グランドツインズインターナショナル社の上場を承認する見込みです。IPOに関するスケジュールは以下の通りです。当社に口座をお持ちのお客様、特に外国人投資家の皆さまにおかれましては、カンボジアを訪れていただくことなく、オンラインでIPOにご参加いただけます。つきましては…」

 実は、これまでにも口座のあるカンボジアの証券会社から「ついに○○社の上場が濃厚になりました」といったメールが届いたことは、幾度かありました。そのたびに各方面へ情報収集するなど準備をするのですが、いつの間にか話は立ち消えになり、上場が延期されてしまうのでした。

 理由は決まって「上場のため審査をしてみたらとんでもない赤字が発覚した」などです。テキトーな審査で無理矢理上場させてしまうよりは良いのですが、それにしても証券市場がスタートして2年、いまだに上場企業がプノンペン水道公社のみというのも寂しいことです。

 プノンペン水道公社はその後順調に利益を伸ばし、配当も安定して出していますが、株式市場に対する人々の興味が失せるのと歩を同じくして、株価は下落。株式公開時の半値ちかくにまで値下がりしています。流動性も乏しくなり、最近では数日間まったく出来高がない日も珍しくない状況です。

続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)