ふるさと納税はお得って本当?「本当。俗っぽい表現をすれば2,000円で特産物がゲットできる」

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好きな市区町村をマイふるさとに選べる「ふるさと納税」。税と聞くと敬遠されがちなのに、平成24年度には利用者が20倍以上にもなったのはご存じだろうか?

「納税」の名だが実体は寄附で、所得税と住民税が控除され、おまけに特典や記念品がもらえるケースが多い。うまく寄附すれば、実質負担額2,000円で特産品が手に入る、お得なシステムなのだ。

■税金が戻ってくる!

ふるさと納税は、平成20年に成立した「地方税法等の一部を改正する法律」がきっかけで生まれた。それ以前も、寄附すると税金の一部が控除される(=戻ってくる)仕組みだったが、控除が大幅に拡大され、個人住民税までもが対象となった。

ほかの寄附と控除対象を比較すると、

・国に寄附 … 所得税のみ

・ふるさと納税 … 所得税 + 住民税

・公益性のある団体に寄附 … 所得税 + 住民税(都道府県が指定した団体のみ)

と、ふるさと納税は「住民税の控除」が最大の強みだ。

どれくらいの金額が控除されるのか? 見返りを期待しては「寄附」と呼べないのだろうが、なにかしらのメリットが欲しいのも人情だ。総務省の資料によると、年収700万円・独身のひとが3万円寄附した場合、

・所得控除 … 5,600円

・個人住民税(基本分)控除 … 2,800円

・個人住民税(特例分)控除 … 19,600円

となり、控除額はなんと合計28,000円! 確定申告すれば理論上還付されるので、実質的な寄附金(=自己負担額)は2,000円に過ぎない。ふるさと納税では、自己負担額を最小2,000円と定め、それを超える分はなるべく控除される仕組みになっているからだ。

スゴいぞふるさと納税!ワタシの悩みも控除してくれっ!

ただし税率は、収入や家族構成によって決まるので、控除額は一律ではない。ひたすら寄附金を増やしても、控除額が多くなるとは限らないのだ。自己負担額が2,000円となる寄附金は、年収400万円・独身なら24,000円、夫婦(専業主婦)だと20,000円が目安となる。

独身のほうが多いのは、専業主婦はすでに扶養控除を受けているからだ。他の控除も同様なので、気になるひとは総務省のシミュレーション(表計算ソフト)などで、事前に確認すると良いだろう。

■お礼がもらえる!

税金が控除されるのはわかったが、それだけでお得と呼べるのか? 自己負担額として少なくとも2,000円払うのだから、得と呼ぶのは変だ。

数字上はその通りだが、寄附したひとに「お礼」を用意している市区町村が多く、特産品や施設の入場券、ほかでは手に入らないレア・アイテムなど、寄附金またはそれ以上の特典や記念品がもらえるのだ。

個人的に欲しいなぁと思う例をあげると、

・北海道・むかわ町 … ししゃも、メロン

・山形県・白鷹町 … 米沢牛

・愛知県・小牧市 … 名古屋コーチン鍋セット

・鳥取県・岩見町 … 米、もち、干物

なかには指定旅館の優待券や、自衛隊基地オリジナルグッズなどの変わりダネもある。もちろん寄付金額によって特典も異なるので、事前に要チェックだ。

これらが推進力となり、スタートした平成21年と比べ、平成25年の適用者(寄附者)概数は22倍の74万人、寄附金額はおよそ9倍の650億円台にまで増えた。いかに「お得」かは、説明不要だろう。クレジット・カードで簡単に寄附できる自治体も増えているので、今後ますます身近なものになるはずだ。

■まとめ

・ふるさと納税は寄付金

・所得税/個人住民税が還付される可能性・大

・実質的な負担額は、最小2,000円

・記念品として特産物やレア・アイテムがもらえる自治体もある

俗っぽい表現をすれば2,000円で特産物がゲットできるのだから、「お得」以外のなにものでもない。

繰り返しとなるが、控除額は所得や家族構成によって変わるので、あくまで目安。たとえ満額の控除がなくても、寄附に「お礼」があるだけお得、と考えて頂きたい。

(関口 寿/ガリレオワークス)