日本の絞り出し風タイプのは残念ながら出回っていない。

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アメリカ人って、何に関してもオープンマインドで良いよね」と思っている人は多いはずだ。ステレオタイプで言えばそうだろう。しかし米国内で「日本人はこうなんでしょ?」と言われてしまうと「え? 私は違うんですけど」と思うこともしばしばである。人種やお国は関係なく個人差ですよね。私はそんなことを踏まえた上で、アメリカ人の「食」に関する調査をすることにした。

オープンマインドと思われがちなアメリカ人だが、「食」に関してはそれほど冒険できないようである。(中西部シカゴ在住というのが関係しているのか!?)
日本ならコンビニをはじめ、食品やスナック関係の新商品が次から次へと発表され、浸透率もかなり早い。
「とりあえず試してみよう! 」的な心意気が日本人にはある、と思う。

しかしアメリカ人だと見ただけで「ノーサンキュー」が出てくる始末。(いまだに寿司が食べられない人多数) 幼少から食べて来たものだけを繰り返し食べ続けるタイプの人が多いようにも思う。新製品も滅多に出ず、昔ながらの味にこだわっているよう。

日本人でも作れる「アメリカ人が喜んで食べられそうな食事」となると、NHK朝ドラ『ごちそうさん』の「開明軒」みたいな、昭和の洋食屋さんが思い浮かぶ。となるとケチャップチキンライスやハンバーグを作りがちだが、それがどうも駄目らしい。日本では「洋食」と思われているものが、本場のアメリカ人には受け入れられない。そもそも、ケチャップはハンバーガーやホットドッグにかけるものであってご飯に混ぜるものではない、という考えがあるようだ。

それなら見なきゃいいんだ! と思って「目つぶって食べてみて〜」と押す私。
「でも味がするよ、ケチャップとご飯は無理」という回答。
「パスタだったらどう? 」「おえっ! なんでケチャップ? パスタソースか、トマトソース使ったらいいよ」と一方通行。
実はこのケチャップ実験、多数のアメリカ人にも試みたが同様の反応。

ハンバーガーについては食べてはくれるものの「なんか変」というリアクション。「パン粉+卵+タマネギのみじん切り」という日本のレシピを用いたため、彼等の言うところの100%ビーフのみにはならなかった模様。

しかし考えようによっては、料理下手でも簡単にアメリカ人をもてなすことができる、というポイントでもある。パスタを作る時には、出来合いの瓶入りソースを暖め、からめるだけでいい。(ナポリタンのように野菜を切って炒めたりする必要もない) ハンバーグの種は何も入れず、牛肉のみでパティを作り焼くだけでいい。(ツナギがなくとも気にせず、タマネギのみじん切りで涙することもない)

どこかに必ず、ケチャップご飯大好きなアメリカ人もいるだろうし、日本のハンバーグが大好きなアメリカ人もいると思うが今まで会ったことはない。これでは洋食も可哀相ではないか! 日本の洋食は、日本人に向けて作られたとはいえ「食」に対する冒険心が強い。ポジティブ感いっぱいである。私はめげずに、これからも日本の洋食をアメリカ人にすすめていきたい。
(シカゴ/あらた)