空港のターミナル3に向かうスカイウエイからのマカティの眺望【撮影/志賀和民】

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フィリピン在住17年。元・フィリピン退職庁(PRA)ジャパンデスクで、現在は「退職者のためのなんでも相談所」を運営する志賀さん。フィリピンで不動産所有を考える日本人にとって、注意すべき点は? 間違った情報に踊らされて、取替えしのつかないことにならなための必読情報です。

「友人に“コンドミニアムの所有権が50年のところがあるから気をつけろ”とアドバイスされた。ほんとうですか?」

 ある退職者の方からこんな問い合わせを受けた。「デベロッパーが自社所有地に建設したなら問題ないが、そうでない場合はコンドミニアムの所有権の期限は50年」というのだ。

 フィリピンでは外国人が土地を持つことは憲法で禁止されており、土地付戸建の住宅を外国人は保有できない。しかしコンドミニアムはそれぞれのユニットが個別に登記されており(CCT=Condominium Certificate of Title、あるいは単にタイトルという)、外国人でも総ユニット数の40%まで保有できる(コンドミニアム法)。その場合、各々のユニットは土地を区分保有していることになり、このCCTが発行されているかぎり50年という保有期限はない。

 一方、バギオのキャンプジョンヘイやスービックなどの「経済特別区」で販売されているコンドミニアムは、開発から50年の期限付き所有権(Lease Hold Right)となる。これらの経済特区では土地はすべて政府からの借地となっているために、コンドミニアムといえども永久に保有できるわけではなく、期限がきたら国に返還しなければならないのだ。

 同様に、もしデベロッパーが50年の借地契約でコンドミニアムを開発・販売したのなら、その所有権は借地契約の終了とともに土地のオーナーに帰属することになる。その場合は住宅をコンドミニアムとして登記することはできず、個別のユニットのタイトル、すなわちCCTは発行されない。

 コンドミニアムを購入する場合、ユニットごとのタイトル(CCT)があるかどうかが重要だ。コンドミニアム全体のタイトル(マザータイトル)では意味がないので要注意だ。ちなみに土地のリース契約(借地権)は法的に50年が限度で、通常25年契約で25年の延長を可とする。

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