ヌンチャク女子が大暴れ!映画『ヌイグルマーZ』主演のしょこたんと井口昇監督にインタビューしてきた。
ありそうでなかった、女子向けのピンクヌンチャクを振り回すヒーローとヌイグルミが活躍する映画『ヌイグルマーZ』が1月25日(土)に公開される。公開にあたり、映画初主演の中川翔子と、井口昇監督に作品について話を聞いた。

この映画は、なにをやってもダメなロリータ少女の夢子こと、通称“ダメ子”が、宇宙生命体の憑依したヌイグルミ、ブースケと合体して「ヌイグルマー」に変身し、世界征服を目論む悪党たちと戦うという、大槻ケンヂの小説『縫製人間ヌイグルマー』を映画化した特撮ヒーローアクションだ。井口監督は、最近では『電人ザボーガー』『デッド寿司』など話題作を連発している。

変身後のヌイグルマーを、「第一回ジャパンアクションアワード」で最優秀女優賞に輝いた武田梨奈が演じ、仮面ライダーのアクション監督・宮崎剛が演出。ゾンビ化してもキレッキレな阿波おどりを魅せる高円寺の「朱雀連」達とド迫力な死闘を繰り広げている。

――女子向けヌンチャクのデザインが斬新ですね。

中川:これは、私が中学生の時に自作したヌンチャクなんです。ヌンチャクをし過ぎてカラダを壊さないよう、当時からピンクのファーをつけて痛くないようにしていました。何かあった時のために持ち歩き、辛いことがあると振り続けてストレス発散。そんな人生の相棒・ヌンチャクがこの映画でやっと日の目を見る事ができて最高です。

――中川さんのヌンチャクの殺陣は大迫力でした。

中川:ヌイグルマー役の武田梨奈ちゃんの殺陣が凄くて、どんなに難しいシーンも泣き言をいわず一発でキメる。それなのに私がダメだったら許されないですよね。ヌンチャクのシーンは走馬灯が見えるくらい命がけでやりました。

――中川さんは以前、恋人の条件として「蹴りがキレイで、ヌンチャクができる人」と公言した事がありました。今回、空手家でもある武田梨奈さんは理想の相手ではないですか?

中川:正直いうと結婚したい。特にこの映画では、梨奈ちゃんが男装もするのでヤバかったです。特に梨奈ちゃんが腰にダメージを受けるシーンがツボすぎて萌えました。自分のスマホでこっそり撮影して、その映像をオカズにしながらご飯を食べていたくらいです。

――他には好きな出演者やシーンはありますか?

中川:私はMなので、鮎川響子役の市道真央さんに怒られるシーンも、内心では凄く嬉しくて。あと、拘束されるシーンも好きですね。普通の映画だと、拘束される状況ってあまりないじゃないですか。

井口:特撮ヒーロー物といえば拘束ですよね。

中川:あと、出演者がほぼ女性なので楽しかったです。私は母子家庭で女子高だったし、あまり男性が周りにいない環境で育ちました。そのためかキスシーンがすごく苦手で、以前別の撮影でキスシーンがあった時、本当に嫌で、歯を磨きすぎて出血したくらいです。

さらに、監督が一番女性らしかったですよね。撮影でも「良かったわよ〜」「ステキ!」とかオネエ言葉でした(笑)。

井口:なぜか調子が良いとオネエになっちゃうのよね。さらに映画の出演者がほぼ女性ですから、撮影の合間にみんなでケーキを食べたり、撮影という名の女子会のようでした。男性スタッフにも「みんな心に乙女を生やしてくれ」って御願いしていました。


――一方で強烈なシーンも多いですね。阿波踊りするゾンビや、おっぱいからビームがでるシーンは衝撃でした。巨乳兵かと。

井口:制作費ではハリウッド映画に勝てない。その分、自由な発想の映画を作ろうって思っています。しかし「おっぱいビーム」は自由すぎたかもしれません(笑)

――女性がヒーローとして活躍するのは、セーラームーンなどアニメでは多いですが実写では珍しいですね。

井口:そうですね。女性の成長物語を描きたかったんです。すべての変身には意味がある。ダメな子でも、好きなモノを通してヒーローに変身できるかもしれない。ダメな子でも勇気がでる映画を作りたいと。

中川:私もヌンチャクが好きだったから、この映画に出演できた。好きな事ばかりしてしまうって、世間的にはダメな子かもしれない。それでも、好きだから出てくる情熱や興奮がある。好きなものが人生を助けてくれる。

私も昔、戦隊モノのオーディションを落ちて落ち込んでいたとき、たまたま大好きな楳図かずお先生に会えて元気を取り戻しました。この映画を見て、もしダメだと思っても、好きな事を通して、何かできるかもしれないと思ってほしいです。

――ありがとうございました。



映画『ヌイグルマーZ』は1月25日(土)から全国公開される。
かつてなくカオスなムービーでありながら、熱いメッセージが込められたこの映画を詳しく知るには、まずは映画の公式サイトをチェックしてみよう。

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映画『ヌイグルマーZ』公式サイト