両足切断のレーサー、アレッサンドロ・ザナルディがレースに復帰!

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モータースポーツ史上の英雄として我々に感動を与えてくれるレーサーと言えば、両足を膝上から切断するという悲劇に見舞われても、不屈の精神でチャレンジを続けるイタリア人のアレッサンドロ・ザナルディだろう。そのザナルディが、BMWチームから「Z4 GT3」でレースに復活することが決定したのでお伝えしよう。
ザナルディは、米最高峰のフォーミュラカーレースであったCART/チャンプカーシリーズ(インディカー・シリーズが統合するより以前のCART)にチップ・ガナッシ・レーシングチームから出場し、2年連続でチャンピオン獲得を果たしている。ところが2001年にドイツのラウジッツリンクで行われたCARTのレース中にマシンが大破するほどの大事故に見舞われ、一命は取り留めたものの、両足を膝上から切断された。しかし、彼は積極的にリハビリに取り組むだけでなく、義足を装着しハンドコントロール仕様のレーシングカーを運転するまで回復。2003年には、ヨーロッパ・ツーリングカー選手権(ETCC)にBMW車で参戦し、2005年には世界ツーリングカー選手権(WTCC)に出場。表彰台に上るという快挙を遂げた。2009年にレーサーを引退した後は、レースと平行して取り組んでいたハンドサイクリングに転向し、2012年に開催されたロンドンパラリンピックでは、2つの金メダルを獲得した。しかし、モーター・レーシングへの情熱がさめやらぬザナルディは、同年の終わりに再びBMWが製作したハンドコントロール仕様のM3 DTMのテスト走行を行っていた。

BMWの発表によると、ザナルディは2014年のブランパン・スプリント・シリーズ(旧FIA-GTシリーズ)に参戦予定だという。このシリーズの初戦となるのは、4月18日に開幕するフランス・ノガロのポール・アルマニャクサーキットでの1時間レース。レースで使用するZ4 GT3は、2012年にテストを行ったM3 DTMと同様にハンドコントロール仕様に改造が施されている。

レースをサポートするのは、以前よりザナルディとともにETCCを戦ってきたROAL Motorsportチーム。同チームのリーダーであり、ドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)での優勝経験もあるロベルト・ラヴァーリアは、「このブランパン・スプリント・シリーズは、ザナルディ復活のための舞台だ。かつての彼のパフォーマンスと成功を再び皆さんに見てもらうために、最強のマシンを用意する。今後も最善を尽くす」と語った。

ザナルディの今後の活躍に大いに期待するとともに健闘を祈りたい。詳細を知りたい方はプレスリリース(英語)を用意してあるのでどうぞ。

By Noah Joseph
翻訳:日本映像翻訳アカデミー