かつて著書『年収300万円時代を生き抜く経済学』がベストセラーとなった経済アナリスト・森永卓郎氏は、今後の日本社会で中流層が崩壊し、富裕層と貧困層が二極化する超各社社会が到来すると予測している。そうした社会に備えて、資産を防衛するためにはどうすればよいのか、森永氏が解説する。

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 労働者の賃金は上がらない、年金生活者の年金支給額は減る。その中で、物価だけは着実に上がっていきます。消費増税と日銀のインフレ目標の影響で、2014年度も2015年度も、4%程度の物価上昇が予想されます。その結果として、2年間で実質所得は8%減ることになるのです。

 とすれば、答えは1つだと思います。今後2年間で最大8%も物価が上がるリスクがかなり高いといえるので、何もせずに資産を預金のままだけで持ち続けたとしたら、間違いなく資産は実質的に目減りすることになります。資産防衛のためには何か行動を取るしかないのです。そして、その手段として、私は株式投資が資産防衛の切り札になると考えています。

 前回、1997年の消費増税時を思い出してください。2%のアップであれだけ景気が落ち込んだのですから、今回の3%アップのインパクトを甘く見てはいけません。

 そう考えると、日本の景気は2014年4月から一気に落ちて、2014年いっぱいぐらいは後退局面が続く可能性が高い。株価も4月から下降基調が強まり、2014年秋口には日経平均株価1万円割れすらあり得ると思っています。

 しかし、資産防衛の手段はあります。実は、そのタイミングこそが株式投資の絶好の仕込み時になるのです。その後は、政府・日銀が財政出動・金融緩和というアクセルを踏んでバブルが起こる可能性があるからです。

 そのバブルがどの程度の規模になるかは、特に日銀の金融緩和の規模次第で、現状では予測することが非常に難しい。ただ、私は、バブルとなれば株価も一気に上がって、日経平均株価は2万5000円超えを目指す可能性もあると見ています。

 したがって、2014年4月以降の株価下落局面の中で安くなった銘柄を仕込んでおき、バブルの発生による値上がりを待つというのが、最大の資産防衛術になると考えています。

※マネーポスト2014年新春号