これを受けた水嶋の目にも涙が。「感謝の気持ちで胸がいっぱいです。もともと皆さんが出演してくださるということを聞いただけで十分すぎるくらいうれしく光栄なことだと思っていました。こうして一緒に仕事をしてこのような言葉をいただいて、今自分が地球上で一番幸せな人なんじゃないかと思うくらい幸福の色でいっぱいです。とにかく頼りない主役だったと思います。でも、皆さんに支えられたと思っています。この場に立っているのも自分1人ではどうしようも出来ないところです。この感謝の気持ちを忘れずに、これからも人と向き合っていくことを常に持ち続けて、出来ることなら皆さんに現場がより一層記憶に残るものになってほしいので、僕は微力ながらもここからこの映画が大きく拡がっていくよう、努めていきたいと思います」と語り、両手いっぱいの花束を静かに抱きしめ、会場全体が、涙と感動に包まれた。

そして最後に「とにかく良い作品を作りたい一心で頑張ってきました。“原作に対するリスペクトがないんじゃないか”という声もありますが、こうして『黒執事』という題材で映画を作ることが出来たのは、原作があって原作ファンが支えてそれがアニメ化し、それでさらにファンが拡がったことで実写化が実現出来てるという、みなさんが作った土台に対する思いは一瞬たりとも忘れたことはありません。キャスト・スタッフも一丸となって常にその想いを胸にとどめながら、地道に自分たちがその時に出来る最高の仕事をしようとやってきた作品が『黒執事』です。僕らの想いが少しでも原作ファンや原作のファンで無い方にも伝わればなと願っています。ここからはみなさんに『黒執事』を託しましたので、この大事な作品をどうぞよろしくお願いします。ありがとうございました」とメッセージを贈り、舞台挨拶を締めくくった。