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 先の九州場所(昨年12月=福岡)で13勝(2敗)を挙げ、優勝していないのにもかかわらず、初場所(両国国技館)で、“疑惑の綱獲り”が懸かっている大関・稀勢の里(27=田子ノ浦)は5日目(1月16日)にして、早くも終戦!? となったようだ。

 5日目、稀勢の里は東前頭3枚目・碧山(春日野)に一方的に押し出され、手痛い2敗目を喫した。北の湖理事長(元横綱)、横綱審議委員会から示されていた横綱昇進条件は、「13勝以上の優勝」で、綱獲りはほぼ絶望的。

 ただ、数字的には、稀勢の里が残った10番を全勝した上で、無敗でトップを独走する横綱・白鵬(宮城野)や、後に続く1敗力士がコケた場合に限り、「13勝以上の優勝」は可能となる。しかし、平幕相手に早々に2敗し、白鵬、大関陣との対戦が残っているとあって、この条件クリアは極めて難しい。

 今場所、なにかと稀勢の里に目をかけてきた北の湖理事長は、病気のため休場。理事長を代行している九重親方(元横綱・千代の富士)は、「強い人(白鵬)がいるんだから、もう優勝は無理でしょ」とコメント。鏡山審判部長(元関脇・多賀竜)は「(綱獲りは)終わりでしょう」とダメ出しした。

 昨年夏場所(5月=両国)で13勝(2敗)を挙げ、全勝優勝の白鵬に2差を付けられながら、北の湖理事長の一声で「優勝に準ずる成績」と認定された稀勢の里は、翌名古屋場所(7月)で初の綱獲りが懸かったが、「ここ一番の勝負弱さ」を露呈して、11勝(4敗)に終わり、昇進は露と消えた。

 2度目の綱獲りとなった今場所だが、今回も失敗が濃厚の稀勢の里。先場所、優勝した横綱・日馬富士(伊勢ヶ浜)が休場したため、強敵との対戦が1番減る今場所は、絶好のチャンスだったのだが…。

 それでも、北の湖理事長にかわいがられているだけに、12勝して格好をつければ、理由をこじつけて、来場所も“綱獲り”継続なんてことになるかもしれない。
(落合一郎)