第150回芥川賞、直木賞の選考委員会が1月16日に開催され、芥川賞に小山田浩子さんの『穴』(新潮9月号)、直木賞に朝井まかてさんの『恋歌』(講談社)と姫野カオルコさんの『昭和の犬』(幻冬舎)が受賞した。

動画サービス「ニコニコ生放送」(ニコ生)では、賞の発表及び受賞者記念会見の様子を生中継。ジャーナリストの井上トシユキさんの司会のもと、評論家の栗原裕一郎さん、コラムニストのペリー荻野さんらが候補作品の講評を行いながら、選考結果の発表を待った。

紀伊国屋書店(新宿本店・新宿南店)、三省堂書店(神保町本店・有楽町店)、蔦屋書店武雄市図書館の店頭モニターでは、同放送の画面を表示。書店からのパブリックビューイングを実施。第148回芥川賞・直木賞から開始されたこの取り組みは、今回で3回目となる。

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下北沢の書店B&Bでは、書評家の杉江松恋さん、豊由美さん、翻訳家の大森望さんらが、同放送を見ながら全候補作品を紹介、受賞作を予想するイベントが開催された。参加者はチケット申し込み時に、芥川賞・直木賞候補作のうち、いずれか1作品を、受賞作品として予想することが必須で、見事当てた人はドリンク代500円が無料となった。

同イベントは、今回が2度目の開催。初回も参加したという23歳の男性は、「直木賞に興味があってずっと一人で調べてきた。このように選考結果を大勢で楽しんで待つという機会は貴重。また、プロの解説を発表と同時にリアルタイムで聞くことができることにも価値を感じる」と魅力を話す。

今回からの試みとして、ニコ生と連携し、中継画面の下部に「B&B記者席」という欄が設けられ、B&Bの登壇者3名から中継先への"ツッコミ"のコメントも行われた。中継先の3名が語る論評に対し、その具体的な根拠の追求や、自分たちの見解を提示。中継先もそれに応答するなど、識者同士の文学をめぐる率直なやり取りが展開した。

さらに、あるニコ生ユーザーがコメントした文学的知識が事実と違っていることをB&B記者席から指摘、そのユーザーから感謝のコメントが即座に返ってくるなど、中継現場・ネット視聴者・イベント会場の三者間でのな交流が画面上で実現した。

この取り組みについて、辛口のニコ生ユーザーからは、
「B&Bコメ、喧嘩腰だなぁw」
「豊崎さん、次は会場に来て欲しい」
「B&Bみたいに、ビール飲んで乾杯しよう」
などのコメントが寄せられた。

受賞会見の直前までスポーツジムにいた直木賞・姫野カオルコさんが会場に姿を現すと、
「ジャージ?」
「wwwwwwwwww」
「なんだこれwwww」
などとツッコミを入れる人も。

発表後は、受賞会見現場に移動した大森氏の代わりに、書籍『直木賞物語』(バジリコ)を著したばかりの直木賞専門サイトを運営者・川口則弘氏が飛び入り参加し、同賞の歴史的背景やその位置づけの変化について解説した。

愛のあるツッコミを入れていた豊崎氏は「このイベントは、中継会場で語られる芥川賞・文学賞を、俯瞰で楽しむことが醍醐味。今回は、ニコ生とのコメントでの連動もあってか、中継先もこのイベントで語られていることを踏まえた議論をしてくれて非常に面白い」と語っていた。



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