消費増税に負けないトップ企業や建設株が有望
シェアトップや公共投資関連が王道コース!大穴はボロ株

「NISA口座を使った『端株まとめ買い投資』の第1候補は業界トップシェア企業」と語るのは、フィスコの株式アナリスト・佐藤勝己さん。

「犹埔豌廟衫〞を存分に発揮して、高い利益率を維持できる業界トップシェア企業は、NISA口座に求められる長期保有に最適です。2014年はアベノミクスの規制緩和が腰砕けに終わり、4月に消費増税を控えていることから2013年に比べてディフェンシブ株が好まれるはず。業界トップシェア企業は、そういう意味でも『買い』といえるでしょう」

当然、景気の足を引っ張る消費増税に合わせて、政府日銀が大規模景気対策や追加金融緩和を断行するはず。「そうなると、復興や国土強靭化政策といった公共事業で潤う建設株だけはアベノミクス関連株としてまだまだ君臨し続けるはず。原発停止による代替エネルギーの開発が急務である以上、地熱発電などエネルギー関連も有望でしょう。規制緩和という面では、公立学校の民間企業運営などに期待したいですね」。

推奨はできないものの、いわゆる「ボロ株」も有望だというが、その根拠は?

「たとえば株価2円の株にNISAの投資枠100万円をつぎ込んで、3円で売れば50万円の値上がり益が丸々非課税になります。つまり、NISAで巨額の狎畧〞をしたいなら、株価数十円台のボロ株に投資するのが実は一番効率がいい。最近、こうしたボロ株の出来高が急増しているのは、きっとその前触れといえるのでしょう」

いろんな投資家がいる!

業界トップシェアの超貴重500円バスケット10

新日鉄住金(東1・5401)
332円(1000株)
1単元ならいくら?:33万2000円
配当利回り:1.20%
PER:15.7倍
PBR:1.25倍
決算月:3月

鉄鋼最大手。規模ではインドのタタ・スチールなどに劣るが、自動車用鋼板など高付加価値品では世界のトップを走り続けている。

ヤフー(東1・4689)
530円(100株)
1単元ならいくら?:5万3000円
配当利回り:0.79%
PER:25.2倍
PBR:5.23倍
決算月:3月

ネット企業では老舗の部類だが、“爆速経営”を掲げてベンチャー並みの意思決定の速さを維持。主力の広告事業が好調で、連続増益濃厚。

東芝(東1・6502)
435円(1000株)
1単元ならいくら?:43万5000円
配当利回り:1.83%
PER:18.4倍
PBR:1.63倍
決算月:3月

半導体業界がアジア勢との競争で消耗する中、東芝のNAND型フラッシュメモリーは高い競争力を発揮。発電などインフラ部門も好調だ。

ANA HD(東1・9202)
209円(1000株)
1単元ならいくら?:20万9000円
配当利回り:1.43%
PER:48.9倍
PBR:0.95倍
決算月:3月

国内線トップ。景気回復を反映したビジネス需要の持ち直しが一段と進むとみられる。アジアなど海外企業の買収戦略に注視。

三菱ケミカルHD(東1・4188)
483円(500株)
1単元ならいくら?:24万1500円
配当利回り:2.48%
PER:15.8倍
PBR:0.82倍
決算月:3月

日本最大の総合化学メーカー。円安で石油化学系の量産品の収益が改善しているほか、高採算の医薬品事業も好調が続いている。

太平洋セメント(東1・5233)
403円(1000株)
1単元ならいくら?:40万3000円
配当利回り:1.24%
PER:23.7倍
PBR:2.33倍
決算月:3月

セメント業界全体が復興需要と自民党政権による公共事業拡大路線で潤う。セメント需給は逼迫し、再値上げへ。東京オリンピック関連株。

大成建設(東1・1801)
450円(1000株)
1単元ならいくら?:45万円
配当利回り:1.11%
PER:28.4倍
PBR:1.37倍
決算月:3月

みずほ系の大手ゼネコン。大半の大型公共工事に食い込み、今後も福島第1原発の廃炉作業やオリンピックに向けた施設整備で活躍しそう。

日本郵船(東1・9101)
316円(1000株)
1単元ならいくら?:31万6000円
配当利回り:1.26%
PER:17.9倍
PBR:0.75倍
決算月:3月

三菱系の名門海運会社。収益性の高いLNG船を大幅拡大する方針。欧州の景気底打ちで、来期は不振続きの欧州航路も上向きか。

王子HD(東1・3861)
494円(1000株)
1単元ならいくら?:49万4000円
配当利回り:2.02%
PER:17.5倍
PBR:0.94倍
決算月:3月

製紙業界トップ。紙は景気動向を敏感に反映する商品だけに、今期の脱デフレの本格化で業績の急速な向上が予想される。

ヤマダ電機(東1・9831)
345円(100株)
1単元ならいくら?:3万4500円
配当利回り:1.73%
PER:41.4倍
PBR:0.63倍
決算月:3月

家電量販店業界で圧倒的な規模を誇る。仕入れでメーカー側に優位に立てる数少ない小売店でもある。大幅リストラでV字回復か。

アベノミクス第2ステージ500円バスケット21

チタン工業(東1・4098)
259円(1000株)
1単元ならいくら?:25万9000円
配当利回り:0.77%
PER:―
PBR:1.53倍
決算月:3月

電気自動車などに欠かせないリチウムイオン電池に使うチタン酸リチウムを供給。電池は改良の余地が大きく、日本の重要産業のひとつだ。

昭和電線HD(東1・5805)
102円(1000株)
1単元ならいくら?:10万2000円
配当利回り:―
PER:20.9倍
PBR:0.87倍
決算月:3月

電線や通信ケーブル類を生産。電気事業法改正に伴う発送電事業の分離で、国内送電線網再編の思惑が。免震装置は国内2位の実力。

日本橋梁(東1・5912)
191円(100株)
1単元ならいくら?:1万9100円
配当利回り:―
PER:24.6倍
PBR:2.68倍
決算月:3月

東京オリンピック開催までに首都圏の橋や高架の総点検を済ませることが必達目標になってきた。公共事業関連株の代表銘柄である。

OKK(東1・6205)
143円(1000株)
1単元ならいくら?:14万3000円
配当利回り:1.39%
PER:29.1倍
PBR:0.59倍
決算月:3月

工作機械メーカーとして、自動車など日本の基幹産業を支える。追加金融緩和による円安が予想され、来期は増益幅拡大の思惑。

井関農機(東1・6310)
305円(1000株)
1単元ならいくら?:30万5000円
配当利回り:0.98%
PER:20.6倍
PBR:1.08倍
決算月:3月

日本のTPP加入で、農家の競争力強化が待ったなしの課題になった。生産性向上には高性能の農業機械の力が欠かせない。

加地テック(東2・6391)
322円(1000株)
1単元ならいくら?:32万2000円
配当利回り:1.86%
PER:39.5倍
PBR:1.04倍
決算月:3月

「圧縮」が得意ワザ。燃料電池車に欠かせない水素ステーション用の圧縮機を製造。次世代自動車産業の明暗を分けるカギを握る企業といえる。

富士電機(東1・6504)
479円(1000株)
1単元ならいくら?:47万9000円
配当利回り:1.25%
PER:22.3倍
PBR:1.80倍
決算月:3月

火力発電に強い重電メーカー。原発再稼働が実現した後も電力供給を多様化する必要性は変わらない。円安進行も収益に大きく貢献。

日本工営(東1・1954)
425円(1000株)
1単元ならいくら?:42万5000円
配当利回り:1.76%
PER:12.2倍
PBR:0.84倍
決算月:6月

電力会社などを顧客に抱える建設コンサルティング会社。自前の水力発電所の運営にも意欲的だ。ODA(政府開発援助)の事業にも協力。

東京個別指導学院(東1・4745)
235円(100株)
1単元ならいくら?:2万3500円
配当利回り:2.55%
PER:19.5倍
PBR:2.01倍
決算月:2月

「脱ゆとり教育」で理数系を中心に教科書が厚くなったが、公立小・中学校は土曜が休みのまま。足りない部分は塾が埋めることになる。

モーニングスター(JQ・4765)
318円(100株)
1単元ならいくら?:3万1800円
配当利回り:1.04%
PER:41.0倍
PBR:3.44倍
決算月:3月

投信の情報提供会社の草分け。アベノミクスによる株価上昇が進むにつれて、初心者を中心に投信の分析情報は需要が高まりそうだ。

フルキャストHD(東1・4848)
265円(100株)
1単元ならいくら?:2万6500円
配当利回り:―
PER:20.9倍
PBR:1.88倍
決算月:12月

安倍内閣は財界の意向を受けて、雇用の流動化を進める方針だ。職場から職場へ円滑に労働者が移るには、派遣会社の手は欠かせない。

トーヨーカネツ(東1・6369)
307円(1000株)
1単元ならいくら?:30万7000円
配当利回り:1.30%
PER:18.9倍
PBR:1.30倍
決算月:3月

エネルギーの安定供給のため、LNG基地の整備が急がれる。LNGタンクの製造、メンテナンスに強いトーヨーカネツの出番。

岡野バルブ製造(東2・6492)
300円(1000株)
1単元ならいくら?:30万円
配当利回り:1.33%
PER:71.7倍
PBR:0.63倍
決算月:11月

発電所向け大型バルブを製造。安倍内閣は原子力発電プラントの輸出に力を入れ、ODAによる海外火力発電所建設にも前向きだ。

クラリオン(東1・6796)
142円(1000株)
1単元ならいくら?:14万2000円
配当利回り:―
PER:28.6倍
PBR:1.78倍
決算月:3月

カーステレオのイメージが強いが、カーナビのOEM(相手先ブランドによる生産)生産が事業の柱。日産自動車や米国フォードに納入している。円安メリット株として有名。

MUTOH HD(東1・7999)
506円(1000株)
1単元ならいくら?:50万6000円
配当利回り:0.59%
PER:39.6倍
PBR:1.42倍
決算月:3月

政府が成長分野と位置づける3Dプリンターの中核銘柄。株価の値動きが大きいため、短期売買の投資家にも人気の高い銘柄である。

高島(東1・8007)
257円(1000株)
1単元ならいくら?:25万7000円
配当利回り:1.75%
PER:11.1倍
PBR:1.16倍
決算月:3月

もともとは建材などの専門商社だが、今では太陽光発電機器に力を入れており、電源の多様化を進める政府方針とも合致する。

ゼット(東2・8135)
122円(1000株)
1単元ならいくら?:12万2000円
配当利回り:―
PER:22.3倍
PBR:0.32倍
決算月:3月

野球用品などで高いシェア。2020年の東京オリンピックに向けてスポーツ熱が高まるとみられ、息の長い需要拡大が予想される。

大京(東1・8840)
273円(1000株)
1単元ならいくら?:27万3000円
配当利回り:1.09%
PER:6.0倍
PBR:0.85倍
決算月:3月

「ライオンズマンション」で知られる、マンション業界のトップ企業。相続税率アップもマンション建設・販売を後押ししている。

学研HD(東1・9470)
307円(1000株)
1単元ならいくら?:30万7000円
配当利回り:1.62%
PER:18.0倍
PBR:0.98倍
決算月:9月

学習用教材の大手で、知名度は抜群。安倍内閣による“脱ゆとり”政策や英語重視のカリキュラム再編が教育産業の追い風になる。

インプレスHD(東1・9479)
142円(100株)
1単元ならいくら?:1万4200円
配当利回り:0.28%
PER:―
PBR:0.66倍
決算月:3月

IT関連書籍に強い出版社。デジタルのノウハウを活用して電子書籍も手がけ、政府のクールジャパン戦略が株価の刺激材料に。

KNT―CT HD(東1・9726)
167円(1000株)
1単元ならいくら?:16万7000円
配当利回り:―
PER:29.9倍
PBR:2.19倍
決算月:3月

近畿日本ツーリストとクラブツーリズムを抱える持ち株会社。ボーナス回復による個人消費の増加で、来期は大幅な増収増益の可能性大。

佐藤勝己(さとう・かつき)
フィスコ経済アナリスト

大手証券系の経済研究所アナリスト、投資情報部を経てフィスコに入社。日本株担当として長年活躍し、その銘柄発掘力と博覧強記の知識は同業者も舌を巻く。Yahoo!ファイナンスの「株価予想」でも“投資の達人”として銘柄予想。



この記事は「WEBネットマネー2014年2月号」に掲載されたものです。