NISAの節税力を究極的に引き出す!10倍高狙いのハイボラティリティー中小型株15
100万円で買った株が10倍高したら儲けは900万円で、本来かかる税金約183万円をみごと節税できる! この例からわかるようにNISAで狙うのはズバリ値上がり益!?

破綻懸念払拭企業やテーマ性大の低位株を狙え

「NISAの狎畧芭〞をとことん引き出すには、株主配当や優待には目もくれず、ひたすら値上がり益を追求すべき」と主張するのは、カブ知恵代表の藤井英敏さん。

たとえ株主配当で儲かっても、肝心の値上がり益が少ないとおトク度は低下する。

そんな藤井さんが銘柄選別の第1基準にするのは、「ボラティリティー(株価変動率)」だ。時価総額50億円以上という縛りで経営破綻や上場廃止リスクを減らしつつ、ここ60日間のボラティリティーが60%超の銘柄から「株価に爆発力があって節税力満点の株」を厳選してもらった。「株価が10倍、20倍の急騰劇を演じる典型例は、経営不振企業が大会社からの出資を受けて破綻懸念がなくなったとき。たとえば、ドン・キホーテホールディングスの連結子会社になって株価が最安値時から26倍高した日本アセットマーケティングなどです。『継続疑義注記』が付いている会社は怖いですが、『継続前提に重要事象』程度ならハイリスク覚悟で買う価値あり」

本来の趣旨とは多少ズレるものの、経営不振企業の劇的復活劇をものにするのがNISA口座にとっては一番のごちそうということか。

「アベノミクス相場の主役である不動産、建設関連株にも株価に爆発力のある低位株が埋もれています。8年ぶりの復配を発表した橋梁補修会社の宮地エンジニアリンググループなど、『復配』や『大幅増益』も株価爆騰のきっかけになりやすい。半導体関連やリチウムイオン電池、放射能除染、バイオ関連など、ひとたび材料が出ると株価に火がつくテーマ性の強い銘柄こそ、NISAのラインアップに加えたいところです」

むろん、思惑通り、急騰すれば即利益確定してしまって、まったく問題なし。「5年間非課税という売り文句は、『株価爆騰を5年間も待つチャンスがある』と考えるべき」。そんな藤井流・異次元活用法でNISAの節税力を徹底的に高めたい!

■NISA口座の節税効果を考え直してみよう!

前提条件

・コツコツ堅実系NISA投資 銘柄A
株価:500円
売買単位:1000株
投資金額:50万円

・ガッツリ爆発系NISA投資 銘柄B
株価:500円
売買単位:1000株
投資金額:50万円

[ケース1]日本株好調で儲かったパターンだと…

・コツコツ堅実系NISA投資 銘柄A
年間配当利回り:年2%
5年間の値上がり益:20%
5年間の合計リターン:30%
5年間の損益:15万円
普通の証券口座で取られる税金額(税率20.315%):3万472円
つまり、NISA口座でトクする税金額は…:3万472円

・ガッツリ爆発系NISA投資 銘柄B
年間配当利回り:無配
5年間の値上がり益:100%
5年間の合計リターン:100%
5年間の損益:50万円
普通の証券口座で取られる税金額(税率20.315%):10万1575円
つまり、NISA口座でトクする税金額は…:10万1575円

[ケース2]ちなみに、リスクパターンだと…

・コツコツ堅実系NISA投資 銘柄A
年間配当利回り:年2%
5年間の値上がり益:マイナス10%
5年間の合計リターン:0%
5年間の損益:0万円
普通の証券口座で取られる税金額(税率20.315%):0円(※ただし、他の利益と損益通算が可能。)
つまり、NISA口座でトクする税金額は…:0円(NISA口座は損益通算ができない!)

・ガッツリ爆発系NISA投資 銘柄B
年間配当利回り:無配
5年間の値上がり益:マイナス50%
5年間の合計リターン:マイナス50%
5年間の損益:マイナス25万円
普通の証券口座で取られる税金額(税率20.315%):0円(※ただし、他の利益と損益通算が可能。)
つまり、NISA口座でトクする税金額は…:0円(NISA口座は損益通算ができない!)

【結論】
NISA口座を使う場合、ハイリスク投資の節税効果が大!

いちごグループHD(JQ・2337)
黒田日銀の金融緩和第2弾も迫り、不動産流動化ビジネスを手がける同社は残存者にメリット大。東京オリンピック絡みで首都圏地価の上昇も見込める。
株価377円/売買単位100株
PER46.5倍/PBR6.01倍/時価総額1862億円

日本アセットマーケティング(東マ・8922)
不動産ポータル「いい部屋アルカナ」運営。継続前提に関する重要事象があるものの、ドン・キホーテの子会社になり債務超過を解消。株価は最安値から26倍高!
株価118円/売買単位100株
PER74.2倍/PBR20.10倍/時価総額326億円

エー・ディー・ワークス(JQ・3250)
中古ビルの再生・売買を手がける。2012年10月に株主割当増資の一種「ライツイシュー」を実施して株式価値希薄化が進んだものの、地価高騰期待もあり株価は上昇機運。
株価49円/売買単位100株
PER40.1倍/PBR3.67倍/時価総額55億円

MCJ(東マ・6670)
「マウスコンピューター」ブランドでパソコンを販売。ネットカフェを買収して新展開も。財務良好で村上ファンドの後継ファンドが大株主という点も魅力だ。
株価260円/売買単位100株
PER7.8倍/PBR0.69倍/時価総額132億円

チタン工業(東1・4098)
化粧品やトナー向け酸化チタンのほかに、東芝のリチウムイオン電池向けチタン酸リチウムに期待がかかる。株価に急騰グセがあり、安値で仕込めばおもしろい。
株価259円/売買単位1000株
PER―/PBR1.53倍/時価総額78億円

メディビックグループ(東マ・2369)
乳ガンやアルツハイマーの遺伝子検査キットの開発・販売を手がけるバイオ企業。継続前提に関する重大事象があるものの、バイオ株ならではの大化けに期待。
株価346円/売買単位100株
PER―/PBR24.71倍/時価総額97億円

世紀東急工業(東1・1898)
東急系の道路舗装会社。東京オリンピックによる都市インフラ整備でメリットは大。東急による渋谷周辺の都市再開発の恩恵も大きいアベノミクス関連株。
株価129円/売買単位1000株
PER8.3倍/PBR2.34倍/時価総額241億円

アジアグロースキャピタル(東2・6993)
防衛省向け特殊照明器を扱うほか、投資事業も手がける。継続前提に関する重要事象はあるが、子会社化した金券ショップ「大黒屋」が好調で株価に伸びしろあり。
株価121円/売買単位100株
PER26.0倍/PBR3.96倍/時価総額80億円

宮地エンジニアリンググループ(東1・3431)
国土交通省やJR向け橋梁建設などを手がけ、老朽インフラ補修需要を取り込む。今期業績の上方修正と8年ぶりの復配、三菱重工との業務提携など好材料が満載。
株価281円/売買単位1000株
PER21.5倍/PBR1.41倍/時価総額194億円

エーアンドエーマテリアル(東1・5391)
太平洋セメント系の建材・壁材メーカー。国土強靭化や復興事業で業績は躍進中。足元の円安資材高はゼネコンには痛手だが、同社のような建材会社には追い風。
株価144円/売買単位1000株
PER56.0倍/PBR1.55倍/時価総額112億円

ラサ工業(東1・4022)
リン鉱山石の採掘を出発点に、消臭剤やLED向け素材メーカーに転進。放射能汚染砂の分離装置の開発を発表して株価急騰。除染関連銘柄として注目度大。
株価182円/売買単位1000株
PER28.9倍/PBR1.84倍/時価総額144億円

ブロッコリー(JQ・2706)
「うたの☆プリンスさまっ♪」など萌え系ゲーム、アニメを制作。アベノミクス成長戦略の一角を担うクールジャパン関連銘柄として何かと材料豊富。
株価722円/売買単位1000株
PER16.5倍/PBR9.14倍/時価総額236億円

田中化学研究所(JQ・4080)
リチウムイオン電池の正極材メーカーで人気のエコ株だったが、業績急降下で継続前提に関する重要事象が。高エネルギー密度の電池開発など技術力はピカイチだ。
株価522円/売買単位100株
PER―/PBR1.75倍/時価総額72億円

エフアンドエム(JQ・4771)
銀行手帳の記帳代行サービスなど経理事務のアウトソーシング会社。ニッチ(すき間)で地味ながら増収増益が続く高財務の成長企業。値動きも意外に軽い点が魅力だ。
株価399円/売買単位100株
PER21.0倍/PBR1.50倍/時価総額61億円

ローツェ(JQ・6323)
液晶ガラスや半導体ウエハーの運搬装置メーカー。市況悪化で業績低迷が続くも今期予想は黒字転換。世界的な景気回復やスマホ需要もあり、設備投資需要の拡大に期待。
株価457円/売買単位100株
PER13.2倍/PBR1.06倍/時価総額80億円

藤井英敏
カブ知恵代表

日興證券(現・SMBC日興証券)、金融情報会社などを経て独立。テクニカルとファンダメンタルズを駆使して相場を先読み。情報収集力の高さや銘柄発掘の鋭さには定評あり。「カブ知恵 藤井英敏のカブっちゃけブログ(つぶやきません)」が超おもしろい!



この記事は「WEBネットマネー2014年2月号」に掲載されたものです。