基軸通貨バブル本格化で低位株に大化け期待!
史上空前のバブルが来る。アジア内需と観光関連が◎

「2014年以降、かつて経験したことのない壮大なバブルが世界中で起こる」と予言するのは、経済ジャーナリストの田嶋智太郎さん。

その元凶、いや原動力になっているのは、米国中央銀行FRB(連邦準備制度理事会)の量的緩和継続だ。

「米国では失業率が改善せず、民主党と共和党の対立が続いて、政府閉鎖や米国債デフォルト(債務不履行)の危機がくすぶっています。昔から『危機こそバブルの生みの親』といわれるように、この状況ではジャネット・イエレン次期FRB議長も量的緩和の縮小を引き延ばさざるをえません。毎月850億ドル=約8・5兆円のドル紙幣がジャブジャブと供給される状況は、少なくとも2014年3月まで続くでしょう。その後、縮小が始まっても当面は数兆円規模のドル紙幣が世界中にばらまかれ、『基軸通貨バブル』は終わりません。NYダウが史上最高値を更新したとしても、まだバブルは始まったばかりなのです」

そんなグランドビジョンの下、田嶋さんが有望テーマとして挙げるのは、「海外に出て行って稼ぐ企業」と「日本に来てもらって儲ける会社」の2つ。

「世界の一大成長拠点であるアジア内需を取り込んで羽ばたくヤクルト本社やピジョンが『外で稼ぐ企業』の典型例。1株でも500円では買えませんが、ユニ・チャーム、関西ペイント、いすゞ自動車、日野自動車などの製造業も、アジア諸国の旺盛な内需で潤う企業といえるでしょう」

一方、外国人観光客急増で恩恵を受ける観光関連株は、「日本に来てもらって儲ける会社」の典型例だ。

「1ドルが100円台に戻っただけで、過去最高の1000万人の観光客が海外から押し寄せました。さらなる円安トレンドが視野に入っている以上、目標の2030年より早く、海外旅行客年間3000万人の大台をクリアするのも夢ではありません。安倍首相が後ろ盾のカジノ法案という隠し玉もあり、観光業は日本経済の成長に大貢献するはず」と田嶋さん。

このジャンルには、常盤興産、鴨川グランドホテルなど、爆発力のあるワンコイン株が多い点もうれしい。

「低位株の多くはデフレ経済に苦しみ、業績やブランド面で高い評価を得られなかった企業が大半です。しかし、今後インフレやバブルが到来すれば、割安に放置されていた分、株価が大化けする可能性は高い」(田嶋さん)

いつかははじけるものの、それまでは踊らないと損!
それがバブルなのだ。

内で儲ける企業 アジア圏で稼ぐ・安心500円バスケット10

●森永製菓(東1・2201)
210円(1000株)
1単元ならいくら?:21万円
配当利回り:2.85%
PER:6.9倍
PBR:1.06倍
決算月:3月

製菓2位。ロングヒット商品「ハイチュウ」は海外でも人気だ。米国西海岸を突破口に、台湾などアジアでも売り上げを伸ばしている。

●TOWA(東1・6315)
475円(100株)
1単元ならいくら?:4万7500円
配当利回り:2.10%
PER:54.0倍
PBR:0.70倍
決算月:1月

半導体関連の製造装置を手がける。生産は中国などが拠点。蘇州工場が黒字化。材料を現地で調達することでコスト低減をはかっている。

●オリジン電気(東1・6513)
328円(1000株)
1単元ならいくら?:32万8000円
配当利回り:1.82%
PER:18.3倍
PBR:0.66倍
決算月:3月

通信・産業用の電源機器などを手がけ、2016年3月期までの3カ年計画で医療用及び産業用高圧電源をアジアで積極販売することを発表。

●太平洋セメント(東1・5233)
403円(1000株)
1単元ならいくら?:40万3000円
配当利回り:1.24%
PER:23.7倍
PBR:2.33倍
決算月:3月

セメント業界トップ。国内では復興需要が業績を押し上げ、米国現地法人も米国の住宅投資回復を反映して上向きだ。円安メリット大。

●トーヨーカネツ(東1・6369)
307円(1000株)
1単元ならいくら?:30万7000円
配当利回り:1.30%
PER:18.9倍
PBR:1.30倍
決算月:3月

兜町での通称は「タンク」。海外でのシェールガス開発の進展で、大型タンクの需要は高水準で推移しそうだ。物流システムも好調。

●油研工業(東1・6393)
233円(1000株)
1単元ならいくら?:23万3000円
配当利回り:2.14%
PER:17.5倍
PBR:0.80倍
決算月:3月

重量物を持ち上げる油圧機器の専業メーカー。日本企業による製造拠点の海外移転が加速し、この会社の海外販売比率は約5割に伸びた。

●OKI電気(東1・6703)
237円(1000株)
1単元ならいくら?:23万7000円
配当利回り:1.26%
PER:12.3倍
PBR:3.15倍
決算月:3月

厳しいリストラを経て、銀行ATMやプリンターなどに特化。2014年から、ブラジル企業の買収分が業績を底上げする見通しだ。

●大真空(東1・6962)
399円(1000株)
1単元ならいくら?:39万9000円
配当利回り:2.50%
PER:16.4倍
PBR:0.57倍
決算月:3月

電気を通すと正確に振動し、電気信号を生む水晶部品を生産。スマホやパソコン、テレビ、医療機器など用途は多彩だ。海外売上高は約7割。

●川崎重工業(東1・7012)
425円(1000株)
1単元ならいくら?:42万5000円
配当利回り:1.17%
PER:20.8倍
PBR:2.17倍
決算月:3月

総合重機の大手で、三菱重工業やIHIとの違いは大型二輪車が得意なこと。鉄道車両も好調だ。造船部門の収益向上策にも注目。

●曙ブレーキ工業(東1・7238)
491円(100株)
1単元ならいくら?:49万1000円
配当利回り:2.03%
PER:26.7倍
PBR:1.29倍
決算月:3月

トヨタ自動車にも日産自動車にもいすゞ自動車にも納入する独立系のブレーキ大手だ。自動車販売台数の増加と円安というダブルメリットを享受。

外で儲ける企業 観光立国ニッポン・化ける500円バスケット10

●近畿日本鉄道(東1・9041)
354円(1000株)
1単元ならいくら?:35万4000円
配当利回り:1.41%
PER:28.1倍
PBR:2.44倍
決算月:3月

私鉄最長の路線網を誇る。景気回復を受けた長距離客の増加に加え、系列ホテルでの宿泊やパーティーの需要も回復してきたようだ。

●ANA HD(東1・9202)
209円(1000株)
1単元ならいくら?:20万9000円
配当利回り:1.43%
PER:48.9倍
PBR:0.95倍
決算月:3月

国内線トップ。国内の旅行やビジネス需要に加え、羽田の発着枠増加分も取り込み、輸送人員数を伸ばす。株主優待券が人気の銘柄だ。

●スカイマーク(東1・9204)
359円(100株)
1単元ならいくら?:3万5900円
配当利回り:1.11%
PER:16.3倍
PBR:0.68倍
決算月:3月

新興航空会社の成功モデル。2014年度は国際線の長距離ルートにも参入し、規模拡大を狙う。燃料価格下落なら利幅拡大。

●ニッコウトラベル(東2・9373)
207円(100株)
1単元ならいくら?:2万700円
配当利回り:2.41%
PER:16.4倍
PBR:0.55倍
決算月:3月

熟年層向けのパックツアーで急成長した会社。関係が悪化する中国を除けば、欧州もアジアも総じて人気だ。無借金経営。

●グリーンランドリゾート(東2・9656)
344円(100株)
1単元ならいくら?:3万4400円
配当利回り:2.32%
PER:17.7倍
PBR:0.34倍
決算月:12月

かつての三井グリーンランド。九州で遊園地やホテルなどを展開する。国内だけでなく、韓国や台湾などからも観光客を呼ぶ。

●東京都競馬(東1・9672)
407円(1000株)
1単元ならいくら?:40万7000円
配当利回り:0.73%
PER:75.3倍
PBR:2.25倍
決算月:3月

大井競馬場、遊園地「東京サマーランド」が2大集客施設。レジャー客の増加に加え、湾岸部の倉庫も増益に大きく貢献している。

●常磐興産(東1・9675)
163円(1000株)
1単元ならいくら?:16万3000円
配当利回り:1.22%
PER:10.8倍
PBR:1.29倍
決算月:3月

「スパリゾートハワイアンズ」で有名。復興を目指すひたむきな姿が共感を呼び、リピート客を集める。海外からの団体客受け入れにも積極的。

●鴨川グランドホテル(JQ・9695)
213円(1000株)
1単元ならいくら?:21万3000円
配当利回り:―
PER:63.7倍
PBR:10.98倍
決算月:3月

千葉県・房総半島の先端で大型リゾートホテルを経営するほか、都心部でビジネスホテルも運営。銀行支援下で再建が進んでいる。

●藤田観光(東1・9722)
402円(1000株)
1単元ならいくら?:40万2000円
配当利回り:0.99%
PER:98.0倍
PBR:2.02倍
決算月:12月

ワシントンホテルと椿山荘が主力。観光、婚礼、大型パーティーなどの需要を幅広く取り込む。土地持ち企業で含み資産株の側面も。

●ヤマダ電機(東1・9831)
345円(100株)
1単元ならいくら?:3万4500円
配当利回り:1.73%
PER:41.1倍
PBR:0.63倍
決算月:3月

家電量販店首位。大型店は中国などアジアからの観光客の定番スポットになっており、円安による来日客増加はプラス要因だ。

田嶋智太郎(たじま・ともたろう)
経済ジャーナリスト

アルフィナンツ代表。国際証券(現・三菱UFJモルガン・スタンレー証券)を経て現職。株式、日経225先物、FXに精通し、全国各地で講演活動を行なうほか、テレビ、ラジオ、雑誌連載など多方面で活躍している。



この記事は「WEBネットマネー2014年2月号」に掲載されたものです。