東日本大震災と福島原発事故のあった2011年や、民主党政権に国民が愛想をつかした2012年に比べれば、昨年はひさびさに平穏な年でした。今年はどんな1年になるのでしょうか?

 じつはこの問いには意味がありません。どんな予測も、当たるか外れるかはサイコロを投げて決めるのと同じ、ということがわかっているからです。それでも予測を聞きたがるのは、ヒトの脳が未来をシミュレーションするようにできているからです。

 脳の情報処理の特徴は、極端な出来事に引きつけられ、変化しないものには興味を持たないことです。

 民主党は政権交代で「予算を組み替えれば財源はなんぼでも出てくる」といい、事業仕分けで国民を熱狂させましたが、実際にやってみたら「埋蔵金」などどこにもありませんでした。アベノミクスを囃すひとたちは「金融緩和で高度経済成長期並みの好景気がやってくる」と喧伝しましたが、いまのところそんな兆候はどこにもなく、おそらくはこれも空手形でしょう。ウマい話はそうそう転がっていないのです。

 それに対して福島の原発事故は依然深刻で、除染や汚染水問題も解決の見通しはありませんが、ずっと深刻なままなのでほとんどニュースになりません。それよりも「特定秘密保護法案で全体主義の世の中になる」とか、「防空識別圏は中国の軍事攻撃の前兆だ」とかの話の方がずっと面白いのです。

 今年どんな事件が起こるのかはわかりませんが、10年後や20年後の日本がどうなっているのかはかなり正確に予測できます。私たちは未来を知ることができませんが、そのなかで唯一、人口動態だけは例外だからです。

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