増税と年金不安、安心の対策を立てるには?

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1か月の生活費を把握し、消費増税後の負担増の目安を計算

4月から消費税が8%にアップし、「家計が苦しくなる」と考えている人が少なくありません。実際、どのくらい負担が増えるのでしょうか?総務省の家計調査(平成24年)から、年収600万円〜650万円の勤労者世帯で試算してみました。一か月の消費支出(いわゆる全国平均の生活費)は295,643円、このうち消費税がかからないもの(家賃・地代、保険医療サービス、授業料等、教科書・参考教材)を除いて消費税率を掛けてみます。現行5%の場合は12,947円、8%になると20,715円で、差額の7,768円が負担増となる金額です。

「1か月約8,000円、生活費がアップする」。このように数字でイメージできれば、対策も立てやすくなります。お金を増やす方法は、収入を増やすか、支出を減らすか、資産を運用するかの3つしかありません。取り組みやすいのは支出を減らすこと、つまり節約です。

例えば、アベノミクス効果で手取りが1,000円増えたとすると、今より生活費を7,000円節約すれば良いのです。保険や住宅ローンなどの固定費の見直し、また、外食やレジャーを控えれば達成できる金額かもしれません。まずは今の1か月の生活費を把握し、負担増の目安を計算することから始めてみましょう。


不確定要素が多い老後資金。しかし、目安を計算することは可能

一方で「将来の年金が不安」と考えている人も多く、こちらの対策の方が難しいといえるでしょう。なぜなら、今の年金制度が今後も続くかどうかわからず、健康状態が悪化すれば生活費もアップしてしまいます。そして、寿命はひとりひとり違い、不確定要素が多すぎて、必要な老後資金をなかなか把握できないからです。

それでも同じく総務省の家計調査から、目安を計算することはできます。世帯主が60歳以上の無職世帯家計収支を見ると、不足分が月47,791円です。これは毎月約5万円を貯蓄から取り崩して生活しているということになります。年間にすると約60万円。65歳から90歳までの25年間、そうした生活をしたと考えると、必要な資金は60万円×25年=1,500万円です。もし退職金が1,500万円出るなら、最低限の基本生活費は賄えられると考えられます。これに予備費(病気、介護、家のリフォーム代など)を考慮し、仕事をリタイアするまでに2,000万円ほどの貯蓄は持っておきたいところです。

目安はあくまで目安でしかありませんが、数字で考えることで将来への漠然とした不安や、過度な心配が少なくなるのではないでしょうか。また目標金額を得られることで「生活を見直してもう少し貯蓄額を増やそう」「長く働けるようキャリアをさらに磨こう」「リスクをとって資産の一部を運用してみよう」といった対策を立てられるようになります。先の見えない将来のことは誰でも不安。どうせ悩むなら生産的に悩みたいものです。


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