投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が、1月13日〜1月17日のドル・円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル・円は、日本の3連休と米国の3連休の狭間で、米地区連銀経済報告(ベージュブック)と中国の景況感を見極める展開が予想される。
 
【日本の11月経常収支】(14日)
 日本の11月経常収支は、3689億円の赤字が予想されており、10月の1279億円の赤字に続き2ヶ月連続での経常赤字が見込まれている。日本の経常赤字は、現状の円安トレンドに拍車をかける要因となる。

【中国の景況感】
 中国の地方政府がシャドーバンキング(影の銀行)に依存していることでデフォルト(債務不履行)懸念が高まっており、不動産バブルが崩壊する懸念が高まっている。格付け会社ムーディーズも「中国の地方政府の債務残高が中央政府のリスク要因」と警鐘を鳴らしており、中国の12月の製造業PMI(51.0)、非製造業PMI(54.6)も減速しつつあることで、リスク回避の円買い材料となっている。

【米地区連銀経済報告(ベージュブック)】(15日)
 1月28-29日の連邦公開市場委員会(FOMC)での判断材料となるベージュブックは、悪天候の影響で景況感への警戒感が高まりつつある。2014年に開催される8回のFOMCでは、毎回100億ドル程度のテーパリング(量的緩和縮小)が予想されているものの、1月のFOMCでは悪天候という特殊要因での景気停滞によりテーパリング見送りの可能性も高まっている。

【黒田日銀総裁の会見】(16日)
 1月21-22日の日本銀行金融政策決定会合に向けて、異次元の量的・質的金融緩和第2弾の期待感が高まりつつある。米国連邦準備理事会(FRB)のテーパリング開始、日本の消費増税(5.0%→8.0%)に向けて、黒田日銀総裁による異次元の量的・質的金融緩和のロードマップを見極めることになる。

【テクニカル分析】
 ドル・円は、103円74銭と93円75銭を底辺(9.99円)とする「三角保ち合い」を上放れていることで、目標値108円84銭処が点灯している。しかしながら、124円14銭から75円32銭までの下落幅のフィボナッチ・リトレースメント38.2%戻しである105円49銭が当面の壁となり、102-103円台に向けた反落の可能性に要警戒か。

 1月13日-17日に発表予定の主要経済指標のポイントは次の通り。

○(米)12月小売売上高− 14日(火)午後10時30分発表
・予想は、前月比+0.1%
 参考となる11月の数字は+0.7%で市場予想を上回っていた。また、自動車やガソリン、建材などを除いたコアベースの売上高は前月比+0.5%で堅調。クリスマス前の個人消費は全般的にまずまずであったことから、コンセンサスは妥当か。

○(米)12月生産者物価指数− 15日(水)午後10時30分発表
・予想は、全体の数字は前年比+1.2%、コア指数は同比+1.3%
 参考指標となる11月の数字は前月比+0.1%、前年比では+1.3%だった。インフレは適度に抑制されているが、景気回復や労働市場の改善に連れてコアベースのインフレ率はやや上昇する可能性がある。市場予想は妥当な水準か。

○(米)12月消費者物価指数− 16日(木)午後10時30分発表
・予想は、全体の数字は前年比+1.5%、コア指数は同比+1.7%
 12月ガソリン価格は前月比+1.05%程度(季調済み)で、CPI全体には押し上げ要因となるため、物価上昇率は前月比ベースでやや上昇する見通し。コアの部分では、先行指標となるPPIの発表を待つ必要があるが、PPIは前月比・前年比とも上昇する見通しであることから、コンセンサスは妥当か。

○(米)1月ミシガン大学消費者信頼感指数速報− 17日(金)午後11時55分発表
・予想は、83.2
 12月確報値は82.5←速報値82.5で変わらず。ダウ平均は1月上旬にやや下落したが、騰勢は維持しており、やや堅調。12月ガソリン価格は前月比+1.05%程度(季調済み)でマイナス要因。順調な個人消費や労働市場の改善などを考慮すると、市場予想は妥当な水準。

 主な発表予定は、14日(火):(日)11月国際収支、(米)11月企業在庫、16日(木):(日)12月国内企業物価指数、(米)11月ネットTICフロー合計、(米)1月フィラデルフィア連銀景況調査、17日(金):(米)12月住宅着工件数・住宅建設許可件数、(米)12月鉱工業生産。

【予想レンジ】
・ドル・円101円00銭〜106円00銭