LEDライトは色によって、目が悪くなるって本当?―「青い光は注意が必要」

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一日の大半をパソコンや携帯電話と共に過ごしている現代人。実は、これらの機器にはLEDが使用されており、様々な健康被害が報告されているんです。

LEDとは発光ダイオードのこと。このLEDが色によって私たちの身体にどのような影響があるのか「私のクリニック目白」の平田雅子先生に解説してもらいました。

(以下、平田雅子先生)

LEDは今まであった電球と比べて寿命も長く二酸化炭素排出が少なく、構造に水銀を使っていないため環境にも良く、長期的に使うことを考えると低コストということから1990年代くらいから急速に家庭にも普及してきたの。

今は携帯電話の光、プリンター、ファックス、パソコンなどの身近なものから、信号機や道路交通表示、屋外大型ディスプレイなど、色々なところで使用されているわ。

LEDの信号機に変わってから、見やすくなり、交通事故の件数も減ったという報告もあるのよ。

LEDには赤、青、緑の光の三原色があるので、それを活用して様々な色のLEDがあるわ。

ただ、このLEDには健康被害も報告されているの。

それが窒化ガリウム、セレン化亜鉛、酸化亜鉛を原料としている青色LEDよ。

携帯電話やパソコンなどの長時間使用で目が疲れるのは、目を酷使している場合もあるけれど、青色LEDが影響していることもあるわ。

光が網膜に与える影響は照射される光の波長や、照射時間、網膜への照射部位が関係しているの。

光は波長が短いほどエネルギーが大きくなるから、波長が短い青色は、網膜へ与える悪影響というのも大きくなるのよ。

「青色光網膜傷害」に関しては、目の専門家も注意を促しているわ。

青色光網膜傷害とは、長時間青色の光を浴びることによって網膜に炎症が起きてしまうことよ。

青い光は網膜に傷害を与え自律神経を疲れさせることがあるの。

照明学会誌(4月号)という冊子に「眼の青色光網膜傷害」に要注意と報告されているわ。

慢性的に青い光を浴びていると、加齢性黄斑変性という失明の原因にもなる網膜の異常が起こることもあるのよ。LED以外でも青い光であれば注意が必要。

青色の光は眩しさを感じにくいため、その分、危険も感じにくいから、網膜の異常に気がついたときには青色光網膜傷害と診断されるまでの重症になっているということも…。

日頃からの意識づけが必要ね。

なるべくLEDが使われているような液晶画面は、1時間以上続けて見ない方がいいわ。

近年発売されている新しいモデルの液晶画面では、90%以上がLEDを利用しているの。

もしLEDが使われている液晶画面を見るのであれば、眼鏡やコンタクトレンズサングラスなどで、青色の光をカットするものが販売されているから、そういうものを活用して目を守りましょうね。