「一人っ子政策」の緩和など、大胆な改革方針が示されたことで11月の中国株は上昇。一方、反政府運動が泥沼化したタイや、巨大台風の被害を受けたフィリピンでは株価が下落した。

2013年11月の新興国株式市場は、ベトナムを除く東南アジア株が軒並み下げる一方、中国本土株と香港株は11月9〜12日に開催された三中全会(中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議)の決定事項が好感されて上伸した。

中国本土株の主要インデックスである上海総合指数は、11月の月間上昇率が3・9%で2200ポイントの大台を突破。中国本土企業が多数上場する香港のハンセン指数も2・9%上昇した。

三中全会が閉幕した翌日の11月13日は、改革に関する具体的な内容が明らかにされなかったことから失望売りが広がったが、同18日に決定事項の全文が発表されると、一転して中国本土株、香港株ともに大きく上伸した。

30年以上も続く「一人っ子政策」の緩和や、市場の一段の開放など、大胆な改革の内容が好感されたようだ。

一方、東南アジアでは、国外亡命中のタクシン元首相の帰国を意図するとみられる恩赦法案をめぐってタイの野党が反発。反タクシン勢力が政府機関などを占拠するという深刻な事態に発展し、タイ株相場にも悪影響を及ぼした。

騒動を恐れて海外からの資金が流出したことなどから、タイ株の主要インデックスであるSET指数は11月の1カ月間で4・9%下落した。

また、11月8日に巨大な台風30号が襲ったフィリピンでも、週明け11日のフィリピン総合指数が6週間ぶりの安値をつけるなど、想定外の天災によって株式市場が混乱した。

しかし、台風被害がフィリピン経済に及ぼす悪影響は限定的であり、本来の成長力への期待から、その後のフィリピン株は値を戻している。

この記事は「WEBネットマネー2014年2月号」に掲載されたものです。