訪日外国人急増中。クールジャパン関連15銘柄
今や日本株の売買シェアの約6割を占めるといわれる外国人投資家。2013年の日本株上昇相場の牽引役は、紛れもなく彼らである。すでに外国人投資家の間では、「日本株に投資しないことへのリスク」が台頭、2014年もますます日本株への注目度は高まりそうだ。新年相場は、外国人投資家が狙う銘柄に先回りだ。

訪日外国人の呼び込みは、政府が打ち出す国策

政府は日本文化の世界的な普及を後押しする新プロジェクト「海外需要開拓支援機構(クールジャパン推進機構)」を立ち上げた。アニメやファッションから、もっと広い概念である狷本のおもてなし〞の心に至るまで、さまざまな日本文化の普及を狙う。

また、「日本再興戦略」ではクールジャパンの推進などにより、訪日外国人旅行者数を「2030年に年間3000万人超」とする目標を掲げており、官民ファンドの「クールジャパン推進機構」がこのほど発足した。今年度は、国が500億円、民間企業15社で75億円を出資。「食、コンテンツ、ファッションは重点領域」と指摘、日本食店を集めた「ジャパンモール」を海外に建設するほか、アニメ、ドラマ、音楽などのコンテンツを海外で流すための放送枠購入構想もあるという。

東京オリンピック開催を控え、その企業や文化があらためて注目を浴びる中、2020年に世界で900兆円超との試算もある関連市場をオールジャパン体制で開拓する。

●村瀬智一さんの注目15銘柄

東映アニメーション(ジャスダック・4816)
2651円(100株)
PER:18.5倍
PBR:0.98倍
配当利回り:1.13%

中国向け大口映像配信権契約など、台湾や中国を中心としたアジア圏で「ワンピース」の商品化が好調。「プリキュア」も好人気。

翻訳センター(ジャスダック・2483)
4690円(100株)
PER:32.9倍
PBR:3.19倍
配当利回り:0.95%

企業向け専門の翻訳最大手。マンガなどコンテンツ関連の翻訳需要が期待されるほか、ゲームメーカーの海外進出なども追い風に。

ヤマハ(東証1部・7951)
1588円(100株)
PER:17.4倍
PBR:1.27倍
配当利回り:0.94%

大手楽器メーカー。人気のバーチャルアイドルの「初音ミク」には、同社が開発した歌声合成ソフト「ボーカロイド」が使われている。

ドワンゴ(東証1部・3715)
3225円(100株)
PER:62.2倍
PBR:6.36倍
配当利回り:0.31%

音楽配信や動画共有サイトを運営。セガサミーとの顧客の相互開放で提携。ディズニーと各分野におけるコンテンツ配信で連携。

創通(ジャスダック・3711)
2964円(100株)
PER:11.8倍
PBR:1.55倍
配当利回り:2.02%

ガンダムなど数多くのアニメーション作品の版権管理。アニメーション事業に経営資源を集中し、業績および企業価値の向上を目指す。

JAC Recruitment(ジャスダック・2124)
4045円(100株)
PER:26.2倍
PBR:8.18倍
配当利回り:1.18%

外資系企業や海外進出企業に強みがある人材紹介会社。各業界や職種に特化した総勢300人のコンサルタントが所属している。

ワイヤレスゲート(東証マザーズ・9419)
4815円(100株)
PER:51.8倍
PBR:13.41倍
配当利回り:1.03%

Wi-Fiなどの無線通信サービスを提供。外国人観光客にとっては日本の貧弱な公衆無線LANなどの通信事情は不満。首都インフラに期待。

乃村工藝社(東証1部・9716)
863円(100株)
PER:25.8倍
PBR:1.92倍
配当利回り:1.39%

プロデュース/企画・調査など。観光招致に向けた大型商業施設や衣料品店の店舗改装といった関連需要が拡大する可能性がある。

ベクトル(東証マザーズ・6058)
3640円(100株)
PER:35.0倍
PBR:7.28倍
配当利回り:0.27%

総合PR会社。PR業務代行やコンサルティング、イベントの企画・実施、IRコミュニケーション業務などの需要が拡大する可能性。

梅の花(東証2部・7604)
1987円(100株)
PER:51.6倍
PBR:2.23倍
配当利回り:0.25%

豆腐や湯葉を中心にした懐石料理店をチェーン展開している。「和食」への関心が高まる中、収益改善期待が高まる可能性がある。

ガンホー・オンライン・エンターテイメント(ジャスダック・3765)
7万6200円(1株)
PER:15.6倍
PBR:19.53倍
配当利回り:―

パズドラ人気はピークアウトの声もあるが、スマホとは異なる3D向け「パズドラZ」は、ポケモン級の成長が期待される。

イーブックイニシアティブジャパン(東証1部・3658)
2377円(100株)
PER:38.4倍
PBR:8.91倍
配当利回り:―

電子書籍総合書店「eBookJapan」を運営。取り扱い書籍は16万冊以上に及び、業界最多の品ぞろえだ。タブレットの普及拡大は追い風。

ブロッコリー(ジャスダック・2706)
722円(1000株)
PER:16.5倍
PBR:9.14倍
配当利回り:1.24%

アニメ・ゲームの企画・制作会社。リアルグッズ・メーカー。女性向けコンテンツ「うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズが好調。

クックパッド(東証1部・2193)
3220円(100株)
PER:53.1倍
PBR:15.05倍
配当利回り:0.24%

日本最大の料理レシピサイト。専門家厳選レシピのほか、ユネスコの無形文化遺産に登録される「和食」の検索数が増えると予想。

KADOKAWA(東証1部・9477)
3560円(100株)
PER:15.8倍
PBR:1.03倍
配当利回り:0.98%

出版大手、電子書籍、映画、アニメなど、業界インフラを構築。電子書籍の市場規模は2017年度に2400億円に拡大する見通し。

※株価は2013年12月9日現在。

村瀬智一(TOMOKAZU MURASE)
フィスコ アナリスト

金融情報会社フィスコの情報配信部株式担当部長。元株式ディーラーの経験を生かし、需給面から相場の流れを探る。さらに物色のテーマを掘り下げて銘柄を発掘していく。



この記事は「WEBネットマネー2014年2月号」に掲載されたものです。