2014年のIPO市場は「電気自動車」がアツイ!
今や日本株の売買シェアの約6割を占めるといわれる外国人投資家。2013年の日本株上昇相場の牽引役は、紛れもなく彼らである。すでに外国人投資家の間では、「日本株に投資しないことへのリスク」が台頭、2014年もますます日本株への注目度は高まりそうだ。新年相場は、外国人投資家が狙う銘柄に先回りだ。

電気自動車は注目テーマの大穴に

株式市場では影が薄くなっていた電気自動車(EV)。しかし、2014年はIPOをきっかけに、EV関連が注目テーマのダークホースとなりそうだ。2014年以降に噂されているIPO銘柄では、リクルートといったビッグネームのほかバイオ、IT系が注目されているが、実はEV関連企業が複数待機している。

たとえば、EV開発企業であるグリーンロードモータースは京都大学発のベンチャー。電動バイクや電動シニアカー開発のテラモーターズは、ベネッセホールディングス会長、アップルジャパン元社長、グーグルジャパン元社長などが個人で出資。このほか、新潟本社でEV開発の「HIRIKO.JP」、そして、スズキとEV向け蓄電池を開発するエリーパワーは、大型リチウムイオン電池開発・製造を手がけ、ダイワハウス工業、国際石油開発帝石、シャープなど多くの上場企業が出資している。有力IPO企業の登場で、値動きが軽そうなEV関連株に復活のスポットライトが当たりそうだ。

●竹中博文さんの注目15銘柄

ニチコン(東証1部・6996)
1018円(100株)
PER:28.3倍
PBR:0.85倍
配当利回り:1.57%

日産「リーフ」や三菱「アイミーブ」向けに車載充電器やインバーターを供給。急速充電器の製造・販売も。グリーンロードモータースにも出資。

黒田精工(東証2部・7726)
209円(1000株)
PER:4.8倍
PBR:0.74倍
配当利回り:0.95%

電動モーターの回転部となる「モーターコア」をホンダに供給。筆頭株主は世界的オートメーション機器のパーカー・ハネフィン。

三井ハイテック(東証1部・6966)
780円(100株)
PER:15.0倍
PBR:0.74倍
配当利回り:1.92%

トヨタ自動車と日産自動車に電動モーターの回転部となる「モーターコア」を供給。米国にもモーターコア生産拠点。円安メリット大。

明電舎(東証1部・6508)
379円(1000株)
PER:17.2倍
PBR:1.56倍
配当利回り:1.31%

1980年代からEV用モーターとインバーターの開発に着手。パワーコンディショナーを含めた再生エネルギーや鉄道変電設備の拡大が収益に寄与。

東光高岳ホールディングス(東証1部・6617)
1974円(100株)
PER:25.2倍
PBR:0.69倍
配当利回り:2.53%

EV用の急速充電器を手がける。スマートメーターでも強み、総合エコシステムとしての技術も持つ。東京電力が筆頭株主。

富士電機(東証1部・6504)
479円(1000株)
PER:22.3倍
PBR:1.80倍
配当利回り:1.25%

2013年2月から米国でEV向け急速充電器の販売を開始。国内ではコイン課金装置などで実際の設置で先行している。

菊水電子工業(ジャスダック・6912)
570円(100株)
PER:15.2倍
PBR:0.69倍
配当利回り:3.50%

省スペースで一体型としては業界最小を特長とする急速充電器「Milla-Eシリーズ」を手がける。EVのレースにも協賛。

日本ユニシス(東証1部・8056)
859円(100株)
PER:13.4倍
PBR:1.36倍
配当利回り:1.74%

同社の充電スタンドは高速道路のサービスエリア10数カ所に設置されている。JTBとも充電で共通ポイント提供の提携。

日東電工(東証1部・6651)
1625円(100株)
PER:12.0倍
PBR:1.05倍
配当利回り:2.70%

豊田自動織機と共同で、プラグインハイブリット車とEVの共用充電スタンドを開発。独自に急速充電器、モーター用絶縁材も。

日本電工(東証1部・5563)
297円(1000株)
PER:19.2倍
PBR:0.60倍
配当利回り:1.68%

リチウムイオン電池の正極材、マンガン酸リチウムで世界1位の製造・販売実績。日産「リーフ」向けに供給。寿命が長いことが特徴。

日本セラミック(東証1部・6929)
1523円(100株)
PER:29.6倍
PBR:1.02倍
配当利回り:1.31%

電流量を測定する電流センサー部品は、EVやハイブリッド車に搭載され、成長力が高い。フェライトやトランスも手がける。

ニッポン高度紙工業(ジャスダック・3891)
1297円(100株)
PER:56.8倍
PBR:1.04倍
配当利回り:1.38%

リチウムイオン電池用セパレーターは、EVや減速エネルギー回生向けが拡大。電気二重層キャパシター用セパレーターで独占的。

キョウデン(東証2部・6881)
145円(100株)
PER:25.2倍
PBR:0.72倍
配当利回り:2.06%

2013年9月の「電気自動車開発技術展(EVEX)2013」で、三輪超小型EV「RenaX3」が展示された。EV事業部を独自展開。

イリソ電子工業(ジャスダック・6908)
4410円(100株)
PER:16.0倍
PBR:2.00倍
配当利回り:0.68%

売上高の80%を車載向け。ハイブリッド車やEVに、高効率・大電流対応のDC-DCコンバーター用新型コネクターを開発。

IMV(ジャスダック・7760)
341円(1000株)
PER:13.4倍
PBR:1.87倍
配当利回り:1.46%

電気信号をもとに振動を発生させる動電式振動試験機で世界シェアはトップクラスの20%を持つ。EVの受託試験の需要が拡大。

※株価は2013年12月9日現在。

竹中博文(HIROFUMI TAKENAKA)
経済ジャーナリスト

業種、企業規模を問わず、株式市場に上場する企業を幅広くリサーチし、有望銘柄を発掘していく。マーケット関係者との太いパイフがあり、IPO関係にも精通している。



この記事は「WEBネットマネー2014年2月号」に掲載されたものです。