華僑投資家が狙う日本株15
今や日本株の売買シェアの約6割を占めるといわれる外国人投資家。2013年の日本株上昇相場の牽引役は、紛れもなく彼らである。すでに外国人投資家の間では、「日本株に投資しないことへのリスク」が台頭、2014年もますます日本株への注目度は高まりそうだ。新年相場は、外国人投資家が狙う銘柄に先回りだ。

香港の投資家に日本の技術力をアピール

香港の投資家の日本株に対する注目度は、以前よりも格段に高まっている。2013年に入ってからは、香港の一部現地新聞でさえ、日本株上昇のニュースが一面を飾ることが幾度かあった。

当時は輸出関連や不動産、銀行などを積極的に推奨し、顧客から主力株の注文を多数受注した。彼らは早い時期から日本株に注目しており、アベノミクスやオリンピックの話は実はそろそろ食傷気味。

そこで、岡三香港では最近「日本の高い技術力」を前面に押し出した株式提案を行なっている。最注目は燃料自動車。この究極のエコカーはまさに日本の技術力の結晶だ。

また、外国人投資家の多くはROE(自己資本利益率)に注目する傾向がある。そこで、2014年1月から算出されるROEの高い銘柄のみで算出した「JPX日経インデックス400(略称:JPX日経400)」も関心を集めると考え、その指標の性格と採用されている銘柄についてはお客さまに時間をかけて説明しており、反応も上々だ。

●忍足眞理さんの注目15銘柄

トヨタ自動車(東証1部・7203)
6300円(100株)
PER:13.0倍
PBR:1.62倍
配当利回り:2.30%

自動車メーカーの世界3強。「東京モーターショー2013」で燃料電池車を世界初公開。国内は2015年、米国は2016年に市販開始予定。

ホンダ(東証1部・7267)
4295円(100株)
PER:13.4倍
PBR:1.42倍
配当利回り:1.86%

大手自動車メーカー。「ロサンゼルスオートショー2013」で、新型燃料電池電気自動車「Honda FCEV CONCEPT」を世界初公開した。

東レ(東証1部・3402)
724円(1000株)
PER:18.1倍
PBR:1.48倍
配当利回り:1.38%

合繊の国内最大手。自動車メーカーの車体軽量化のため、鉄の4分の1の軽さで10倍以上の強度を誇る炭素繊維に注力している。

岩谷産業(東証1部・8088)
540円(1000株)
PER:15.7倍
PBR:1.55倍
配当利回り:1.29%

産業・家庭用ガスの専門商社。全国どこでも燃料電池車の公道走行をフルサポートする「移動式水素ステーション」を開発した。

日本電産(東証1部・6594)
9720円(100株)
PER:25.6倍
PBR:3.11倍
配当利回り:0.92%

精密小型モーター製造の世界最大手。世界的な燃費規制・環境規制強化の流れを背景に電動モーター技術への要請が加速中。

イリソ電子工業(東証1部・6908)
4410円(100株)
PER:16.0倍
PBR:2.00倍
配当利回り:0.68%

コネクター製造の中堅。安全規制強化などによる自動車の電装化などがコネクター販売に追い風。販売拡大は続く見通し。

日本無線(東証1部・6751)
356円(1000株)
PER:―
PBR:1.10倍
配当利回り:―

無線通信機器の老舗。道路情報システムやガイダンスシステムの提供によりカーナビ市場を狙う。情報をリアルタイムに収集して提供。

デンソー(東証1部・6902)
5100円(100株)
PER:17.0倍
PBR:1.77倍
配当利回り:1.84%

国内最大の自動車部品メーカー。車両制御システムを開発中。「第20回ITS世界会議東京2013」で自動走行や駐車デモを行なった。

浜松ホトニクス(東証1部・6965)
4070円(100株)
PER:27.0倍
PBR:2.21倍
配当利回り:1.22%

光電子増倍管で世界シェア約90%を誇る。道路交通情報を取得する車載用光半導体素子などを手がける。

村田製作所(東証1部・6981)
8940円(100株)
PER:23.4倍
PBR:2.19倍
配当利回り:1.34%

世界トップのセラミックコンデンサーを軸とした電子部品大手。セラミックが持つ耐熱性を生かした信頼性の高い電子部品を開発している。

ソフトバンク(東証1部・9984)
8900円(100株)
PER:23.7倍
PBR:6.10倍
配当利回り:0.44%

携帯電話を軸に展開。国内携帯電話はスマホ販売が好調。2013年4〜9月期の連結業績は営業利益が過去最高を記録した。

富士重工業(東証1部・7270)
2850円(100株)
PER:10.7倍
PBR:3.15倍
配当利回り:1.40%

自動車メーカー。産業機器や航空機部品なども製造。「フォレスター」や「インプレッサ」など新世代モデルが健全な収益性を後押しへ。

ユニ・チャーム(東証1部・8113)
6610円(100株)
PER:39.0倍
PBR:3.85倍
配当利回り:0.54%

衛生用品の国内大手。足元ではインドネシアが好調、長期的にはミャンマーやインドの成長に期待。日本では大人用紙おむつの拡大も。

GMOペイメントゲートウェイ(東証1部・3769)
4385円(100株)
PER:53.2倍
PBR:13.44倍
配当利回り:0.64%

EC(電子商取引)事業者向け決済処理代行サービス会社。クレジットカードを中心に決済手段を提供。公共料金などのカード決済も扱う。

セコム(東証1部・9735)
6140円(100株)
PER:21.6倍
PBR:2.07倍
配当利回り:1.87%

警備サービスで国内首位。法人、家庭とも契約数が順調に増加。また海外契約数も手堅い推移。2四半期連続で最高益を達成。

※株価は2013年12月9日現在。

忍足眞理(MARI OSHIDARI)
ラジオNIKKEI放送記者

岡三証券香港支社で中国株およびASEAN(東南アジア諸国連合)株を担当。香港オフィスから配信する「ウィークリーレポート」は国内外の投資家に大人気。



この記事は「WEBネットマネー2014年2月号」に掲載されたものです。