小学校1年生で、初めて学習するのが「漢字」。国語の教科書で紹介する漢字の隣には、その成り立ちを教える小さな絵。自然の姿や形を写し取ってつくられた漢字の奥深さに、感動を覚えた方も少なくはないでしょう。今年10月に、Amazon Kindle版が発売された書籍『漢字の形にはワケがある』は、漢字の成り立ちや秘められた意味を紹介しています。■「父」 古代の父親は怖かった?「父」は右手に斧、またはムチを持って、叩いている姿を表した形。当時の中国では、家長である父が、斧やムチを掲げて家族を統率していました。ちなみに、「斧」の原字は漢字の「父」です。家庭内の立場が弱くなってしまった日本のお父さんには、考えにくいことなのかもしれません。■「母」 母性の象徴「女」の中に、母性を象徴する「乳房」を意味するふたつの点を加えた形が由来です。■「友」 手に手を添えて助けあう右手を上に突き出した「又」が、2つ並んだかたちが由来となった「友」。つまり、「友」は「日本の手」を示した漢字で、手に手を添えて助けるという意味を持っています。そこから、現在の「友だち」という意味が派生しました。■「順」 頭を下げて従うこと「順番」や「従順」などに使われる「順」。「川」と「頁」に分けることができます。「川」が表すのは、水が高いところから低いところへ流れるように相手の言葉や意向に「逆らわずに従う」という意味。「頁」が表すのは、「人が頭を垂れて、ひざまずいている」形。つまり「順」は、「川の流れのように頭を下げて従うこと」を意味します。■「愛」 過去を振り返ること「旡」「心」「夂」の組み合わせによる「愛」。「旡」は人間が後ろを向く姿、「心」は人間の心、「夂」は人の足を表します。つまり、「愛」とは「人がゆっくり歩きながら後ろを振り返ろうとする心情」を表した漢字なのです。■「恋」 揺れる心「恋」の旧字体は「戀」。「絲」は糸がもつれる様子、「言」はけじめを意味します。この下に「心」をつけると、「もつれた心の糸を解くことのできない状態」を示す「戀」になります。漢字は「知識と知恵の宝庫」。漢字を生んだ人間の創造力に、思わず感嘆してしまいそうです。
『漢字の形にはワケがある たとえば「色」という字に隠されたエッチな起源とは? (KAWADE夢文庫)』 著者:日本語倶楽部 出版社:河出書房新社 >>元の記事を見る

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