演歌界のドンのみならず、女装界のドンを敵に回した……?(撮影:後藤秀二)
演歌界のドンのみならず、女装界のドンを敵に回した……?(撮影:後藤秀二)

 2013年の『NHK紅白歌合戦』の視聴率が、44.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録した。ここ10年の『紅白』で最高の数字で、昨年のヒットドラマ『半沢直樹』(TBS系)の44.2%も超える結果となった。年末に電撃婚約を発表した浜崎あゆみの演出、EXILEのリーダー・HIROの引退パフォーマンス、『あまちゃん』(NHK)ファミリー総出演の豪華企画、北島三郎の『紅白』ラスト歌唱など、高視聴率につながる“キラーコンテンツ”は多くあったが、中でも舞台裏での取材陣を翻弄させたのは、AKB48・大島優子の突然の卒業発表だった。

 『紅白』本番中、取材陣は舞台裏から楽屋へつながる通路に待機していた。これは、パフォーマンスを終えて楽屋へ戻るタイミングの出演者への“ぶら下がり取材”をするためだ。大島がメドレー曲間のMCで突然卒業を発表した際の様子を、現場にいた記者はこう話す。

「ちょうど、美輪明宏が本番を終えて通路へ出てきたタイミングでした。美輪は歩きながらの取材ではなく、空きスペースに記者らを呼び、しっかり囲み取材の場を設けて、被災地への思いなど語り始めた。その途端、大島の宣言があったんです。舞台裏は一気にざわめき、美輪さんの話を聞いていた記者らも気がそぞろに……。結局、美輪への記者からの質問は1問だけとなり、本人も話し足りなさそうでした。結果的に大島は、美輪の顔に泥を塗ったような形となってしまいましたね」

 後の会見で「NHKには許可を取った」と大島は説明。しかしその瞬間は、取材陣を整理するNHK広報も「知らなかった!」と驚きを隠せず、『紅白』の公式Twitterでさえ「司会者面接で『びっくりさせます』と言ってましたが、まさか」とつぶやく始末。取材陣も「まさかサブちゃん卒業にかぶせてくるとは」と信じられない様子で、「サブちゃんがお怒りになっていなければいいけど」と心配する声も上がったという。

「それは杞憂でした。というより、サブちゃんはAKB48の“卒業”というシステムを知らないようで。本番後の囲み会見で、大島の卒業についての質問も飛びましたが、『若い子はいいね〜』など答えになっておらず……。AKB48の出演シーンも見ていなかったんじゃないでしょうか。あの様子ではもちろん、秋元康が北島へ事前に事情説明をしたり、頭を下げたりもしなかったんだろうなと思いました」(同)

 しかし翌日のスポーツ紙は、大島の卒業ばかりが大々的に取り上げられ、ネットでは公共の電波を使って発表したことに否定的意見も少なくない。後日のイベントでは、ジャニー喜多川氏も、「(北島のステージを)もっと盛り上げてほしかった。出演50回というのは大変なこと。その割には(あっさり)終わっちゃったなという感じ」といった、大島への苦言とも取れるコメントを残した。芸能界の大御所中の大御所への礼儀を欠いてしまった大島、ならびにAKB48には、さらなるバッシングが巻き起こるかもしれない。