日銀の「量的緩和」がようやく米国FRBなどが行っている「グローバルスタンダード」に追いついた!

写真拡大

「アベノミクス」による急激な円安、株価高騰に沸いた2013年。

 為替市場では年初の1米ドル=86.67円から105円前半まで約19円も円安が進み、株式市場では日経平均株価が年初の1万604.50円から1万6291.31円まで5686.81円も値上がりするなど、「アベノミクス」相場に沸いた2013年(株価、為替レートは12月30日時点)。

 しかし、一部では「株価が上がっているだけで、実体経済はよくなっていない」「株価は企業業績が伴っていない“バブル”状態」という声も聞かれる。実際のところ、「アベノミクス」の効果はどこまで波及しているのか。そして、2014年の日本経済はどうなるのだろうか。

アベノミクスの「大胆な金融緩和」の効力は?

 そもそも「アベノミクス」とは「大胆な金融緩和」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」という3つの方策、いわゆる「3本の矢」によって、長期にわたるデフレと景気低迷からの脱却を目指す経済政策だが、実際には「第1の矢」である「大胆な金融緩和」が安倍政権誕生後の円安・株高を招いている大きな要因となっているという。

「2013年に進行した円安・株高を『米国経済がよくなってきたからで、アベノミクスの効果ではない』という批判的な方もいらっしゃいますが、実際に為替と株価のチャートを見てみると、2012年11月14日に野田(佳彦)前首相が衆議院解散発言をしたときに劇的にマーケットが変わっている。では、そのときに米国経済が劇的に変化したかというと、そうではありません。では、なぜマーケットが劇的に変わったかというと、安倍(晋三)現首相が『従来とは異なる大胆な金融緩和を実行する』という“期待”に働きかけたからです」

 そう語るのは、金融政策に詳しい第一生命経済研究所の主席エコノミスト・永靈廣さんだ。

 アベノミクス以前から日銀は金利を下げて「金融緩和」を行ってきた。しかし、「大胆な金融緩和」では、金利だけでなく「2%のインフレ目標導入」と「無制限の量的緩和」を打ち出した。「インフレ目標」と「量的緩和」は、どちらも欧米では当たり前に行われていた金融政策だったが、これまで日銀はどちらも積極的には行ってこなかった。しかし、2013年4月に就任した黒田東彦日銀総裁は「2年間で通貨の供給量(=マネタリーベース)を2倍の270兆円にすることで、インフレ率を2%にする異次元の金融緩和を行う」と発表した。

「実際に2013年4月以降、順調なペースで通貨の供給量は増えています。だからこそ、これまでとは異なり、円安・株高が非常に順調に進行している。昨年の衆議員解散発言があった直後から考えれば日経平均株価は約2倍、米ドル/円は20円以上も円安が進んでいるという結果が示しているとおり、金融緩和の効果が出ているんだと思います」

 2008年のリーマン・ショック以降、米国FRBは利下げだけでなく、通貨の供給量を3.5倍以上に急激に増やしてきた。一方、日銀は「金融緩和」を唱えるものの、通貨の供給量を大幅に増やすことはなかった。そのため、両国とも金利は限界まで下げていたものの、円高が進む結果となっていた。しかし、上の表のとおり、日本でも通貨供給量は急激に増加しており、2013年3月には138兆円だったのが11月には192兆円、さらに12月には200兆円を超えた。しかも、2014年末までにあと70兆円を増やす予定になっている。

続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)