5年の製作禁止処分解かれたロウ・イエ監督最新作『パリ、ただよう花』公開

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ロウ・イエ(Lou Ye)監督の最新作『パリ、ただよう花』が公開された。天安門事件を題材にした『天安門、恋人たち』を理由に、2006年から5年間に渡り中国内での映画製作禁止処分を受けていた同監督の最新作となる。

北京からパリにやってきたばかりの若い教師、花(ホア)が主人公。なじみのない街で彼女は、自分の狭いアパートと大学を行き来しながら、かつての恋人達とフランスで新たに出会った人々と交流を重ねる。そして出会った建設工のマチューと恋に落ちる。人種や文化、暴力と優しさ、愛とセックスなどをテーマに、1人の女性の“愛の問題” を描く同作品は、ロウ・イエ版『ラストタンゴ・イン・パリ』とも言える内容。

原作は、北京出身フランス在住の作家リウ・ジエの自伝小説で、脚本は彼女とロウ監督が共同で書き上げた。

出演はコリーヌ・ヤン(Corinne Yam)、タハール・ラヒム(Tahar Rahim)。撮影はユー・リクウァイ(Yu Lik Wai)。渋谷アップリンクやK's CINEMAの他、全国にて順次ロードショー。


また、公式サイトでは、宇野亜喜良が映画の主人公・花(ホア)を描き下ろしたイラストとコメントを掲載している。宇野亜喜良は1934年名古屋生まれのイラストレーター。線の細い儚げな人物画を得意とする。名古屋市立工芸高校図案科卒業。カルピス食品工業、日本デザインセンター、スタジオ・イルフイルを経てフリーに。日宣美特選、日宣美会員賞など多数の賞を受賞。キュレーションや舞台美術も手掛けている。