芸能界で一人勝ち状態の『AKB48』。総合プロデューサーでAKBの作詞も手掛ける秋元康氏(55)の財布は厚さを増すばかり。
 「AKBの場合、だれもがセンターと認める大島優子にしても所属プロダクションからもらっている月給は100万円程度です。家賃や衣装代、レッスン代等は別なのでしょうが、それにしても人気、仕事量からすれば激安過ぎる。トップの彼女ですらこの額なのですから、もっと下のクラスのメンバーは月額20〜30万円程度だそうです。これではやっていけない。だから絶えず枕営業や、援助交際の噂が流れるのです。AKBの規則でアルバイトは禁止されていることから、だれもが金銭的に悲鳴を上げているのです」(大手プロダクション関係者)

 もっとも、彼女たちの給料が低いのは、ある意味では当然だという。スポーツ紙芸能担当記者が続ける。
 「『AKB48』のメンバーはバラバラの事務所に所属している寄せ集め集団です。仕事は『AKB48』でしていても、彼女たちのダンスレッスン代、ボイストレーニング代、衣裳代等はそれぞれの事務所が負担するシステム。たとえば、AKBのメンバー48人がテレビに出演して100万円の出演料もらった場合、その約3割は総合プロデューする秋元氏サイドがトップオフする。残りの70万円を48人で分け合い、ざっと計算して1人の取り分は約1万5000円。その金がそれぞれの所属事務所に入り、そこから彼女たちはギャラを受け取るわけですから、実質数千円の世界でしょう」

 もっとも、これは全員平等に割った場合の計算。実際はタレントによってランクがあり、その他大勢組はほんの雀の涙。事務所側にはうまみがない。
 結局、彼女たちが働けば働くほど儲かるのは秋元氏。それでも事務所側が我慢するのは、AKBグループにいて名前を売っておけば、卒業後のタレント活動でいずれ回収できると計算してのことなのだろうが、実際に稼げるようになるタレントはほんの一握りだ。
 出演料では食っていけなくとも、AKBグループの収入のメーンは百万枚単位で売れるCDの売上にある。が、その収益のほとんどは作詞印税と作曲印税で、大人数で歌う歌唱印税はゼロに近いという。いくらCDが売れても潤うのは秋元氏と作曲家だけ。これでは寝る暇のない売れっ子集団『AKB48』といえども、毎月の稼ぎが驚くほど少ないのも頷けるというものだ。

 ここ10年は国税庁が高額納税者を発表していないことから正確な年収はわからないが、国税庁がまとめた2011年の確定申告状況によると、年収が50億円〜100億円の「文筆・作曲・美術家」が1人だけいるという。その人物がだれかは明かされていないが、芸能界では「秋元氏以外には考えられない」との声がほとんど。
 「2011年は、『AKB48』が『フライングゲット』『Everyday、カチューシャ』など大ヒット曲を連発し、CDの売り上げを飛躍的に伸ばした年です。秋元氏はそのほとんどを作詞し、印税だけでも相当な額だろうし、プロデュース料も入る。過去には音楽プロデューサーの小室哲哉氏も年収20億円(1996年)に達して話題になりましたが、それと同じパターンで、しかも倍以上売り上げている。さらに、秋元氏はおニャン子クラブをプロデュースした時代の印税、事務所からの役員報酬もあり、50億円稼いでいても不思議ではない」(一般紙経済部記者)

 独り占めはよくない。