2014年はiPad・Android・Windows三つ巴の「タブレット戦国時代」に突入か

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2013年はスマートフォン(スマホ)だけでなく、タブレットにも大きく注目が集まった一年でした。タブレットは、スマホほど市場や利用者の認識が固まっていない分、まだまだ様々な用途や機能、デザインなどが試行錯誤されている製品です。

そこで、2013年のタブレットの傾向を振り返り、今後の動向についても考えてみましょう。

タブレットは搭載するOS「iOS」「Android」「Windows」により、iPadAndroidやKindleタブレット、Windowsタブレットに分類されます。また、ディスプレイの大きさにより7〜8インチ、8〜10インチ、10インチ以上と、大きく3つのサイズの製品群に分かれています。

今回は、OS別に2013年を振り返ってみます。


○トップ独走にも陰り? 伸び悩むiPadシリーズ
アップルのiPadシリーズは、タブレット市場を立ち上げ牽引してきたといっても良い製品です。 そのアドバンテージを活かしてタブレット市場におけるメーカーシェアのトップを走っています。

今年は、7.5mmの薄さと400g台の軽量を実現した9.7インチの「iPad Air」のほか、高解像度ディスプレイを搭載した7.9インチの「iPad mini Retina」を発売しました。高解像度、薄型化、軽量化を実現した手堅い製品を提供しました。

しかしながら、タブレットiPad という1強時代は既に過去のものとなりつつあり、SamsungやASUSなどAndroidを搭載するタブレットの成長により、シェアは大きく下がってきています。


○高性能と低価格を標準化して成長を続けるAndroidタブレット
国内ではアップルのiPadの人気が高いのですが、2013年第3四半期の世界市場のメーカー別シェアでは新製品を発売したアップルが約30%とトップを死守したものの、2位以下は、SamsungやASUSなどのAndroidタブレットメーカーが連なり、OS別のシェアは Androidタブレットの方が大きく上回っています。



Androidタブレットが世界で大きくシェアを伸ばしている要因としては、iPadシリーズの半額以下(1〜2万円程度)で入手できる、低価格製品が充実していることが挙げられます。中でも、2013年には「低価格=低スペック」ではなく、Nexus 7(2013)やKindle Fire HDXシリーズに代表される、「低価格でありながらハイエンド」な性能を搭載した機種が登場しています。

こうした新時代のタブレットが、市場での標準価格帯を引き下げ、Androidタブレットの競争力を強くしていると言えます。


○2014年の台風の目になりそうなWindowsタブレット
iPadシリーズとAndroidタブレットの2強市場に大きなインパクトを与えようとしているのが、2013年後半に話題となった第3勢力「Windows タブレット」です。

Windows タブレットは、iPadAndroidタブレットと同様に画面タッチで操作ができるだけでなく、現在パソコンで圧倒的なシェアを誇るWindowsの機能とアプリをそのまま使うことができます。

売れすぎにより、一部のモデルが一時販売中止も発表された10インチのSurface Pro/Pro2をはじめ、多くのPCメーカーがWindowsタブレットの製品を手がけるようになりました。特に、年末から本格的に販売が開始された8インチのWindowsタブレットは、iPadAndroidタブレットと大きさ・重さが同等なだけでなく、価格もiPadと同価格帯(4万円台)で発売が開始されており、すでに品切れや入荷待ちになるほど人気も高まっています。

8インチサイズのWindows タブレットの登場により、2014年は“パソコンのタブレット化”が、さらに加速するものと思われます。


○2強から3つ巴に発展する「タブレット戦国時代」に突入か
2013年は、Androidタブレットの低価格化、PCのタブレット化という新しいムーブメントも登場し、iPadAndroidの2強対決からタブレット勢力図も大きく塗り変わりつつあります。

2014年は、人気のiPadシリーズ、低価格なAndroidタブレット、PC機能を使えるWindows タブレットという、3つの勢力による戦国時代を迎えそうです。

特にパソコンのタブレット化の拡大次第では、タブレット市場が大きな転換期を迎えるかもしれません。


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