部屋探しをする際、築年数にこだわらない派の方にとって、外観がきれいできちんとリフォームされている築20年以内くらいの物件であれば全然大丈夫という方も多いでしょう。見た目的にも比較的新しく、内覧した感じでは快適に住める気もします。ただ、このリフォーム物件、見た目ではなく入居前にきちんと確認しておいた方がよい部分もあると、“不動産・住生活”のプロは言います。どんな部分なのでしょうか……

Q.築18年、リフォームされているし、快適に住めるよね?

建物自体は屋根や外壁、手すりなどを塗るなどのメンテナンスをしていけば、築20年でも30年でも快適に住めます。しかし、建物より先に寿命が来るのは室内外の設備です。これらが居住後、壊れると、非常に不便になってしまう可能性があります。設備の状態も調べましょう。

「エアコンが入居後、壊れた。夏の時期なのに取り換えに1ヶ月かかり、苦しかった。結局、懲りてすぐ引っ越した」と話す人がいます。このマンションは築18年でした。室内のフローリングや壁紙は取りかえられていましたが、エアコンはそのままでした。

エアコンをはじめ、電気温水器、ガス給湯器、IHコンロ、ガスレンジ、浴室乾燥機、温水洗浄便座などのあらゆる設備は、設置から10年を過ぎるといつ寿命がきてもおかしくありません。加えて、使用はできても、電気代やガス代などのコストが最新のものと比べて高くつくことが少なくありません。また、運転中の音がうるさかったり、本来の機能を果たさなかったり(エアコンでは室内がなかなか暖まらない、乾燥機が機能しにくい)などの問題も起こりえます。

水道の蛇口をひねると、サビのついた赤い水が出ることも。水道管の接続箇所のネジ部分に鉄が用いられているため、そこから錆びて赤い水が出てくるのです。赤い水は、しばらく流せば止まりますが、水道代がかかってしまいます。電気温水器もお湯を貯める貯湯式であれば、内部がサビだらけかもしれません。

また、築年が古ければ、給水管や排水管が取り換えられているかも確認したいもの。給水管や給湯管に、ピンホールという小さな穴が開いて漏水してしまう事故は珍しくありません。早ければ築12,13年頃から起こります。上階から漏水すると、自分の部屋が水浸しになったり、逆に自分の部屋の床下配管が漏水すると、下の階の人が一時的にでも住めなくなったりしてしまいます。この上、配管取り換え工事で、2週間から2ヶ月程度、居住できなくなる場合があります。仮住まいを用意してもらっても、精神面でのストレスは大きいもの。過去に他の部屋で漏水が起きていないか、その際には工事にどのくらいの時間がかかって借りる側はどうなったか、を尋ねておきます。

内覧時には、設備の状態を確認するまでには至らないものです。できるだけ、エアコンのスイッチを入れてみる、水道の蛇口をひねってみる、ということをやってみましょう。そして、いつごろ設置され、取り換え予定はあるかも事前に確認しておきましょう。

入居後も快適な暮らしをするためにも、設備のトラブルが起きたときの緊急連絡先も確認しておきたいものです。

高田七穂(たかだ なお):不動産・住生活ライター。住まいの選び方や管理、リフォームなどを専門に執筆。モットーは「住む側や消費者の視点」。書籍に『最高のマンションを手に入れる方法』(共著)『マンションは消費税増税前に絶対買うべし!?』(いずれもエクスナレッジ)など。