絵文字の達人アボリジニに、LINEスタンプだけで会話する方法を習ってみた!
LINEなどのアプリにより、今ではスタンプや絵文字だけでコミュニケーションすることも珍しくない。むしろ、絵だけで会話できた方がカッコいい。

これは最近の出来事のようだが、紀元前3500年前にオーストラリアのアボリジニは、同じように絵文字だけでコミュニケーションできたと言われている。彼らの文化には『読み』『書き』の文字がない。だからこそ、絵文字は彼らにとってコミュニケーションを取るための大事な手段だったのだ。

生き抜くための知恵や情報・神話・ルールなどを彼らは“絵文字”という手段を使って後世にも残してきたのだ。この世に現存する文化の中で、最も古いもののひとつとされるアボリジニ文化の絵文字は、中央オーストラリアに見られる「ドット・ペインティング(点画法)」と、トップ・エンド(北部)の代表的画法「レントゲン画法(後述)」のようにエリアによってその特徴が異なるものの人類のコミュニケーション方法の原型とも言える。

例えば漢字の原型である象形文字も、元々は絵文字が発展したものと言われ似通っている。そこで今回、いわば絵文字の大先輩であるアボリジニから、絵で会話するコツを習ってみたのでご紹介したい。

絵文字の基本を習う

絵文字を習ったのは、オーストラリアの中でも特にアボリジニ文化の中心地である「ノーザンテリトリー」の中に位置するウルル-カタ・ジュタ国立公園だ。

ウルル(エアーズロック)で有名だが、公園内のカルチャーセンターで絵文字を教えてくれる。例えば左下の写真は、人が座っているのを上から見ている絵文字だ。オーストラリアの内陸部に住むアボリジニの絵文字は、広大な土地を把握するためなのか、地図のように上から見る視点が特徴だ。

男女は、脇に置くモノで描き分ける。例えば右上写真の手前は、イモ虫などの昆虫を捕まえるために穴を掘る棒と器をもっていて、女性であることを示している。奥は、狩猟用のヤリを持っているので男性だ。

絵文字は土に描くことが多いが、紙の上で描いて、飾りつけや彩色をしても楽しい。

絵文字は、組み合わせによって様々な意味になる。試しに日本の生活に置き換えてみると、次のように、絵だけで女子会なのか合コンなのかも表せそうだ。



これがもし使えれば、次のようにスタンプだけで会話できるはずだ。

話した方が早い気もするが、あえて話さないのがオシャレだ。

もちろん絵文字はこれ以外にも沢山ある。

左上はオーストラリアの国鳥であるエミューの足跡。右上は人の足跡だ。そして下の写真は、移動または旅行中であることを示し、サークルは休憩場所を示す。


これにより、簡単な旅行計画をすぐ作れる。例えばオーストラリアの「ノーザンテリトリー」を一周する、という場合は次のようになる。



日本では、オーストラリアとそっくりな四国のお遍路参りをする時にも使えそうだ。

そして、地図にエミューなど動物の足跡をつけ加えれば、どこにどんな動物がいたかも記載できる。元々、アボリジニは動物や植物、水がどこにあるかを伝達するために、絵文字を活用していたそうだ。

実際にノーザンテリトリーは自然の宝庫で、エアーズロック以外にも沢山の見所がある。例えば、北部にある複合世界遺産で、東京の約9倍もの面積にも及ぶカカドゥ国立公園のイエロー・ウォーター・クルーズに参加すれば、ワニはもちろん、水辺に住む動物や沢山の野鳥たち出会える。







カカドゥ国立公園は花も夕日もキレイだ。さらに、公園内のノーランジー・ロックで、2万年〜数千年前に描かれたアボリジニの壁画も多く見られる。



アボリジニ・アートで感情を表現する

絵文字の達人であるアボリジニは、上の壁画のように、絵画やアートも当然のように得意だ。なので、今度はそのアートからスタンプの会話を学んでみよう。アボリジニ文化の中心地であるノーザンテリトリーは、オーストラリアでも特にアートに溢れた場所だ。例えばアリス・スプリングスでは、空港自体もこのようにアートに囲まれていてオシャレだ。


LINEのスタンプでは感情を伝えられるが、アボリジニ・アートを使えば、もっと激しい感情を伝えられそうだ。というのは、ウルル(エアーズロック)を含むオーストラリア中央部のアボリジニ・アートは次のようにドット・ペインティング(点描画)が特徴の一つで、見た人に強烈な印象を与えられるからだ。

点描画は、冒頭でご紹介した、幾何学的な絵文字が発展したものだ。また、先ほど紹介した壁画では、人物の中身が透けているように描かれているが、これはカカドゥなどトップ・エンド(北部地域)に伝わる手法で、レントゲン画法と呼ばれ、元々は、動物のどの部分を食べて良いかを伝達するために発達したのだという。


このように、アボリジニ・アートは西洋文化の影響をあまり受けず、独自に発達した描き方なため、現代でも斬新な魅力があり、近年では世界的にも注目されている。

アボリジニ・アートでスタンプを作ってみる

今回、アボリジニ・アートを参考にアボリジニ・アート風スタンプをいくつか描いてみたのでご紹介したい。いずれもオーストラリアによくいる生物がモチーフだ。左からヘビ、エミュー、カンガルー。


OKとNGは、トカゲとタコで描いてみた。


さっそくこのスタンプを使った会話をイメージしてみる。

こんなふうに、より強い感情を込めて会話できそうだ。
しかも、どこかユーモラスでカワイイので、気まずい状況でも使いやすい。例えばもしこんな風にフラれても、このスタンプなら嫌味がなくてショックが少なそうだ。




アボリジニの人々にとって絵はコミュニケーション手段のひとつのためか、その描き方は、インパクトがあって、わかりやすく、親しみやすい。紀元前3500年前から絵文字を使い続け、洗練された彼らの絵のコミュニケーションに学ぶ事は多そうだ。

絵文字以外に、アボリジニはダンスと音楽でもコミュニケーションする。こちらは、ノーザンテリトリーのエアーズロック・リゾート内で行われているアボリジニダンスのショーだ。

様々なストーリーを表現するダンスと歌を伝承することにより、アボリジニは、生活の知恵や先祖達の物語を代々受け継いできたのだ。


彼らアボリジニ文化の特徴は、自然と一体となったその世界観だ。ダンスでも、様々な動物や花や植物が、人と共にどのように創造されたのかを語るストーリーも多い。自然への深い敬愛をもった彼らと、四季折々の自然を愛しむ日本人の生き方は元を辿れば相通じるものがあるのかもしれない。

彼らは歌い、踊り、絵を描いて暮らす。
日々メールの文字に追い立てられる我々と違い、彼らはとても生き生きとしている。

彼らから更に学ぶには、アボリジニ文化の中心地である、オーストラリアのノーザンテリトリーをぜひ訪れてみてほしい。詳しくはノーザンテリトリー公式サイト特集サイトをチェックしてみよう。

[PR記事]
※本文中のLINEスタンプは記事用に制作した架空の物でリリース予定はありません。
※写真撮影にあたり御尽力頂いた、 ニューサウスウェルズ州北西のジンバ出身ポール・ゴードン氏に、 深く敬意の念を表します。

■関連リンク
ノーザンテリトリー政府観光局公式サイト(日本語)
有名な「ウルル (エアーズロック) 」を始め、州都「ダーウィン」やもうひとつの世界遺産、「カカドゥ国立公園」まで、様々な顔をもつノーザンテリトリーの観光スポットを紹介しています。

「未知が、満ちてる。」さあ!オーストラリアノーザンテリトリーの旅へ!
2014年3月31日まで、 ノーザンテリトリー政府観光局では、 オールアバウト内のキャンペーンサイトにて、 様々なプレゼントが抽選で当たるキャンペーンを展開中! オールアバウトの他、MSN・エキサイトでも、ノーザンテリトリーを紹介しています。


アボリジニツアー(英語)
アボリジニガイドと一緒にウルル周辺を散策したり、今回ご紹介したアボリジニの絵文字や生活スタイルを体験することで、アボリジニの世界観、文化に触れることができるツアーです。

ドット・ペインティング(点画法)ワークショップ(マルクアートセンター内・英語)
アボリジニ・アーティストからアボリジニの文字の意味や描き方をレクチャーしてもらった後、ドット・ペインティングを実際に体験できます。絵の意味を解説した日本語の資料もあり、日本人でも参加しやすいでしょう。本物のアボリジニ・アートが購入できる売店も隣接されています。

Muk Muk ギャラリー(英語)
古代から現代まで、様々なアボリジニ・アートをアリス・スプリングで見られるギャラリーです。

エアーズロック・リゾート(英語)
エアーズロックでの滞在の拠点で、宿泊者が無料で参加できるアボリジニ・ダンスショーやブーメランなどの体験の他、各種オプショナル・ツアーも行っています。


※スタンプデザイン:後藤周子 スタンプ制作:阿部良 原案:寺井猛 企画・制作:谷口マサト