11月30日、無修整AVに出演した、わいせつ電磁的記録記録媒体頒布幇助容疑で、現役の小学校の非常勤講師・菅原瞳容疑者(27)が逮捕されるという衝撃の事件が起こった。「事情を知りながら、無修整作品に出演し、わいせつな作品の制作を助けた」容疑だ。

’11年に発売の作品『ザ・面接VOL.117』では『現役オペラ歌手』と紹介されているが、実際に彼女は小学2年からNHK東京児童合唱団に所属。東京芸術大学音楽学部声楽科を卒業した、本物のオペラ歌手なのだ。

菅原容疑者は音楽の非常勤講師として、東京23区内の公立小学校に勤務。AVデビューをした年には、勤務していた小学校で1、2年生を担当していた。全校集会で『アヴェ・マリア』の独唱を披露し、体育館を震わせる歌声で喝采を浴びたこともある。今年度は別の小学校に移って教えていた。

高校時代にはコンテストで受賞歴もある菅原容疑者。オペラ歌手として数多くの舞台を踏み、今年10月にはNPO法人主催のコンサートにも出演している。同じ音楽サークルに所属していた女性は次のように語る。

「瞳さんは芸大の同級生という人の紹介で入ってきました。公演会で、楽屋が一日中いっしょだったことがありますが、終わった後に瞳さんが『今日はとても楽しかったです。またよろしくお願いします』と深々と頭を下げてきたんです。キレイでとてもマジメ。歌もうまいと申し分なく、いい方でした。信じられません」

先生としてはどうだったのか。「『いたな』ぐらいの存在感」「音楽の先生が休んだときとかに授業をする超サブの先生」(別の学校で授業を受けた卒業生)。週に1〜2日しか出勤しないこともあり、教え子の記憶にはあまり残らなかった。しかも非常勤講師の契約は1年で、彼女は毎年教える学校が替わってしまう。

また、非常勤講師は薄給だという。「給料もあまり上がらない。時給にして2千円前後です」(教育関係者)。一方、AV女優のギャラは昔ほど高くないが、それと比べると段違いだ。

「いまAV業界は冷え込んでいて、4〜5年前の半額程度までギャラの相場が下がっている。彼女はいわゆる企画女優。表の作品なら女優のギャラは1回の撮影で通常2回本番をして5万〜7万円。無修整の裏AVはそれより高いが、生SEXや中出しを求められる。それで表と同じく2回の本番をして、約10万円。源泉を引かれて手取り9万円ってところだ」(AV関係者)

だがこのAV関係者によると、企画女優は、必ずしも金銭が目的ではないそうだ。

「半分のコはお金が目的。でも残りの半分のコは好奇心だ。特に彼女のような芸術系の女性や、お堅い職業の女性に多い。そうした女性が裏AVに出るのは意外かもしれないが、表と違って雑誌に載ったりレンタル店に並んだりしないので、じつは裏の作品を好む女優も多い」

菅原容疑者が求めたのはお金だったのか、刺激だったのか。どちらも、不安定な非常勤講師の職では得られないものだった。その代わりに大きなものを失ったーー。

(週刊FLASH 12月24日号)