男性の葉酸不足が、子供の奇形の原因に影響を与える―カナダ研究

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妊娠中に「葉酸」が大切、というのは有名な話。サプリを飲む妊婦さんは多いと思いますが、胎児の頭蓋顔面、脊柱などの変形は、むしろ父親の葉酸不足が原因であることがわかりました。

胎児の健康が、お母さんの食生活に影響されるというのは自明のこと。食べていいもの、食べてはいけないもの、飲酒や喫煙、運動など、妊婦の皆さんはいろいろ気を使っていると思います。

しかし、実は父親の食生活も、赤ちゃんの発育に大きな影響を及ぼすことが明らかになりました。健康な子供を作りたいなら、男性も「葉酸」が不足しないよう気を付けた方がいようです。

カナダ、マギル大学は、マウスを使って実験を行いました。この結果、葉酸が不足したオスの子供は、葉酸が足りているオスの子供に比べ、頭蓋顔面や背骨に奇形が現れる確率が30%も高くなったそうです。

葉酸の不足によって、精子の中のDNAに含まれる情報や、DNAをコントロールする機能に異常が起こるのが、奇形が起こる原因と考えられています。

葉酸は、レバーや緑色の濃い野菜(ほうれん草、モロヘイヤ、枝豆など)に多く含まれ、またシリアルなどにも添加されています。バランスのよい食生活を心がけていれば不足しませんが、ジャンクフードや脂肪分の多い食品をよく食べる人、肥満気味の人は吸収が悪くなるようなので要注意。

また、過度の飲酒や喫煙も、精子の遺伝子を変質させることが分かっています。子供を望むなら、男性も食事や生活の習慣を振り返ることが大切なようです。

参考:Dad’s diet influences health of offspring - study
http://www.nzherald.co.nz/lifestyle/news/article.cfm?c_id=6&objectid=11170684