12月1日に発表された、長野中央警察署イメージキャラクター「中央署のおにいさん」「中央署のおじさん」の二人。こんな人たちが長野の平和を守っているのか…。

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12月1日に発表された長野中央警察署のイメージキャラクター、「中央署のおにいさん」「中央署のおじさん」が話題になっている。
「正義感あふれる青年と冷静沈着な壮年のコンビ」と紹介される二人。現在公開されている「キャラクター紹介」で、詳しいプロフィールなどを見ることができる。
中央署のおにいさん。名前は「穂苅士朗」、年齢は26歳。好きな食べ物は肉とえごまのクッキー、嫌いな食べ物は虫系。
中央署のおじさん。名前は「手塚衛」、年齢は42歳。好きな食べ物は小布施の栗菓子と野沢菜のおやき、最近の特技は蕎麦打ち。
二人の掛け合いもある。
「俺の引き出しの中にあるお菓子の種類、何で全部知ってるんですか」
「僕の水筒の味見を毎日したがるのはやめてください」
胸がきゅんとする!

でも、警察署のイメージキャラクターといえば、ピーポくんをはじめ、ゆるキャラの印象が強い。「中央署のおにいさん」のような人間型のキャラは珍しい。どうしてこの二人は生まれたんだろう?
「もともと長野県警には、ライポくんというゆるキャラがいます。それとは別に、年末特別警戒や交通安全運動を周知するために、長野中央署でキャラクターを作ることにしました」(担当者)
キャラクターデザイン・設定は、長野県出身のイラストレーター・からけみさんによるという。そこで、二人の生みの親・からけみさんに詳しく話を聞いてみた。

「まさかこんなに反応を頂けるとは思ってもいませんでした」(からけみ)
長野中央警察署からの依頼を「地元の皆さんが喜んで頂けたら」と受け、デザインに取り組んだからけみさん。すんなりと男性二人の案が出たという。青年二人ではなく、片方がおじさんなのは、からけみさんの好みだとか。

最初のイメージは、短髪の好青年と眼鏡のオジサン。そこから設定が膨らんでいった。
「2人は長野市在住と思っています。名字も長野市周辺で実際にいらっしゃるいくつかの候補から、似合いそうなものにしました」
「穂苅」と「手塚」。なるほどー、両方とも長野の地名でもあって、縁の深い名字なのだ。
好物や趣味なども、長野にまつわるものになっている。でも、ただ散りばめただけではない。
「穂苅さんが虫系苦手なのは北信出身だからです。イナゴや蜂の子は北信でも食べますが、ザザムシなど虫系を食べるのは南信がメジャーです。手塚さんの好きな小布施の栗菓子も北信の銘菓です」
確かに、「長野出身なのに虫ギライ?」と不思議だった! こういう細かいこだわりができるのは、長野出身の作家ならではだ。モデルにした人って、いるんですか?
「特にモデルはいなかったのですが、出来上がってみたら手塚さんが思っていたよりも相棒の右京さんに雰囲気が似てました」

今後、「ふたりのお仕事ぶり」のページで、4コマ漫画も掲載される予定とのこと(今月に一本、来月にもう一本予定)。今から二人の掛け合いが楽しみすぎる……。(追記:
12/13に4コマの一話がアップされました!)
ところで、実際の長野中央警察署には、こんな素敵なおにいさんとおじさんがいるんでしょうか!? 担当者に聞いた。
「いません」
あっ、はい。
(青柳美帆子)