韓国のサムスン電子が自社の特許を侵害されたとして米アップルを相手取り起こした特許侵害訴訟で、ソウル中央地裁は12日、原告の訴えを退けた。サムスンは米国に続き自国内で行われた裁判でも敗訴した。複数の韓国メディアが報じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 韓国サムスン電子が自社の特許を侵害されたとして米アップルを相手取り起こした特許侵害訴訟で、ソウル中央地裁は12日、原告の訴えを退けた。サムスンは米国に続き自国内で行われた裁判でも敗訴した。複数の韓国メディアが報じた。

 サムスンは、文字メッセージや写真を表示する方法など特許3件について、アップルの「iPhone(アイフォーン)4s」や「iPad(アイパッド)」などに侵害されたとして提訴したが、裁判所はサムスンの特許3件はすべて進歩性がないとして訴えを退けた。

 サムスンは控訴する方針。同社の関係者は、今回の判決について「遺憾」だとし、「特許権を確保するためにすべての法的措置を検討する」と話した。

 サムスンは11月、アップルが米カリフォルニア州サンノゼの連邦地裁に起こした特許をめぐる訴訟の再審理で、アップル側に2億9000万ドル(約297億円)の賠償金を支払うよう命じられた。この判決が確定した場合、サムスンはすでに確定している6億4000万ドルの賠償金と合わせ、9億3000万ドルを支払わなければならない。

 韓国メディアは、米国に続き国内での特許訴訟でも敗訴したことにより、アップルとの特許をめぐる争いで窮地に追い込まれたと指摘。ただ一部からは、今後サムスンに対して“同情論”が出る可能性もあると指摘した。(編集担当:新川悠)(イメージ写真提供:123RF)