キムタク主演「安堂ロイド」 低視聴率でもツウにウケてる理由
 日曜劇場『安堂ロイド〜A.I. knows LOVE?〜』(TBS系)、いよいよ残すところあと1話と、最終回を残すのみ。初回こそ視聴率19.2%を記録したものの、回を増すごとに低迷し、ここ最近では10〜11%をウロウロするといった具合に。

 前クールで同枠だった『半沢直樹』の視聴率40%と比べると、その落差は一目瞭然。

 そもそも、第一話の時点でネット上では「話がぶっ飛んでてわからない」、「SFがチープすぎる」、「キムタクの演技が一本調子」「視聴率大丈夫か?ww」など、酷評の嵐でした。それらの評判から世間でも「キムタクは終わった」とまで囁かれる事態。

 ところが、このドラマ、実は一部では支持を集めている作品でもあるのです。

 マイナビウーマンが22〜34歳の働く女性238人に行った『この秋見ているドラマランキング』調査によると、第1位の『リーガル・ハイ』(フジテレビ系列)に続き第2位に『安堂ロイド』がランクイン。

 筆者の周りにも男女問わず『ロイドファン』は意外と存在し、こんな声が。

●「やはり、木村拓哉と柴咲コウのコンビは鉄板。見ていて安心」(20代女性)

●「職業系のドラマに飽きていたので、新鮮だった」(20代男性)

●「第1話を見て、ついていけないと思ったけど、第2話以降見ていると段々とハマっていった。素直にクライマックスが気になる」(40代男性)

 コアなファンの獲得に成功したという点において、むしろこれがドラマ制作者の狙いだったのかも? 

◆制作者のチャレンジ精神に 業界的な評価も高い

「『安堂ロイド』は昨今のドラマ界に一石を投じた」と言うのは、某劇団で脚本を担当しているシナリオライターのY氏。業界的な評価は悪くないとのこと。一体どういうところでしょうか。

「実力もない人気タレントを主役に起用したり、漫画原作に頼って視聴率を稼ごうとする作品が多い中、決して万人受けはしないであろう、オリジナルのSFドラマに挑戦した制作者たちの心意気が素晴らしいですよね。正直、医者モノとか探偵モノとか、職業系のドラマばっか見せられても、もう視聴者も飽きてるんですよ。

 その点、『安堂ロイド』のようなイマジネーションをフルに使ったドラマは、とても新鮮。もっと評価されていいと思う。こういう作品を増やして、視聴者の『面白さのツボ』をほぐしてあげてほしいです」

 また、キャスティングについてもY氏は分析。

「注目すべきは脇役の方々です。実力派俳優の遠藤憲一さんはもちろんのこと、桐谷健太さん、山口紗弥加さんらのバイプレーヤーが物語のスパイスになっている。一部では『桐谷、山口らの過剰な演技が鼻につく』という意見もありますが、うまくドラマの世界観に合わせたお芝居をしていると思いますよ。

 主演の木村拓哉さんもいい。ちょっと冴えない三枚目の沫嶋黎士と、完全無欠のロボット・安堂ロイドその両方を演じ分け、かつ魅力的な人物に仕上げています。見栄えがあって、アクションが出来る。なんだかんだ言っても、やっぱりいい俳優だなと改めて感じましたね」

 一方で大島優子さんや桐谷美玲さん、本田翼さんら旬の女優も起用して、堅苦しくなりがちなSFの世界を華やかさでバッチリ補完。

 さて、今週で最終回を迎える『安堂ロイド』。沫嶋黎士は生きて帰ってくるのでしょうか? ロイドはどうなるの? それとも、とんでもないどんでん返しが待っているのでしょうか。皆さんはどんなラストを予想しますか? <TEXT/ホーリーナイト(清談社)>