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香港在住のとある日本人女性に、「香港で驚いたものは何ですか?」と質問したところ、そのひとつの回答がレモンティーだった。簡単に言うと、レモンの量とその甘さが段違いだそう。実際どんな味わいなのか、地元の人たちが愛するローカルレストランへ行ってみた。

○相席の人が通訳もしてくれる大衆食堂

訪れたレストランは、香港随一の繁華街・旺角(モンコック)エリアに位置する「金華冰廳」。店頭では、パンにバターを挟んだ「菠蘿油」やエッグタルト「酥皮蛋撻」が販売されており、道行く人が次々と手を伸ばしていた。

店に足を踏み入れ、席を探してキョロキョロしていると、店員が「あっちの席が空いてるよ」と声をかけてくれたが、その席には既にカップルの姿が。香港のローカルレストランでは、相席になることも少なくない。

「金華冰廳」自体は、ラーメンやおかゆ、チキンなどのご飯ものから、エッグタルトやかき氷などのスイーツまである大衆食堂。家族や友人、カップルで訪れている客が多く、見たところ観光客は比較的少ない印象を受けた。筆者が訪ねた時は英語が通じる店員がいなかったが、相席になった地元の人が通訳してくれるなど、周りの人が助けてくれることもあるので安心していただきたい。

○押し寄せる甘さとレモン

この店のレモンティー「檸檬紅茶」は、ホットが14香港ドル(約180円)、アイスが16香港ドル(約210円)。香港では“差し入れの定番”というエッグタルト「酥皮蛋撻」(14香港ドル・約180円)と一緒に注文した。レモンティーを待っている間にも、奥の厨房からひっきりなしにパンやエッグタルトが店頭へ運ばれているため、店内食でもお持ち帰りでも、いつでも出来たてを味わうことができる。

しばらくして現れたレモンティーを見てみると、見た目は特に変わった様子はないよう。ただ、日本だとスライスレモンが1,2枚程度だろうが、数えてみると5枚入っていた。地元の人の飲み方としては、スライスをこれでもかというくらいつぶすそう。スライスといえど、5枚もあれば結構な果汁だ。初めはクリアだったレモンティーも、つぶし終わるころには少しにごってしまっていた。

飲んだ感想はというと、第一甘い、次にすっぱい、そしてやっぱり甘い、というものだった。本来の紅茶は、スイーツの甘さやクリームなどの油脂をリセットするような役割があるはずなのだが、香港のレモンティーに関しては、これそのものがスイーツと言ってしまっても過言ではない。とはいえ、「甘いのが苦手……」という人は、注文時に「甘さ控えめで」と伝えるようにしよう。

もうひとつのエッグタルトはというと、これはちょっと甘さ控え。香港のエッグタルトをザックリと分けると、パイ生地とクッキー生地に分けられるが、ここのエッグタルトは薄皮がホロッと崩れるクッキー生地でできている。焼きたてなので温かく、しっかりと卵の味がした。

○エッグタルトもチキンと「相席」に

しばらくすると、相席は2人連れの年配女性になったのだが、運ばれてきたメニューを見てびっくり! エッグタルト1つとチキン2ピースが、ひとつの皿に盛られてきたのである。聞けばこのメニュー、午後のセット(30香港ドル・約390円)として普通に提供されているそうだ。「甘いのと辛いのを交互に食べるのがおいしくって」と言いながら、2人でシェアしながら食べられていたのだが、ひょっとしたらこれも「香港ならではの味わい方」なのかもしれない……。

「金華冰廳」では、レモンティーにエッグタルトを付けても400円以内に収まるので、おなかの空き具合と相談して立ち寄っていただきたい。きっとレモンティーを1杯飲むだけでも、結構な飲み応えを実感できるだろう。

(新田みつる)