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三菱自動車が、三菱重工業などグループ企業に発行した優先株の処理に乗り出す。約10年に及んだ三菱グループによる金融支援の完了を意味するが、自動車業界は国際競争が最も厳しい分野。市場では、提携関係にある日産自動車が三菱自を傘下に収めるとの観測が浮上している。

三菱自が三菱重工、三菱商事、三菱UFJ信託銀行などに割り当てた優先株は3800億円。このうち約半分を買い戻すとともに、残りは普通株に転換する予定だ。リコール隠し発覚で業績が悪化した際、グループ各社に助けてもらったが、その優先株の発行当時、グループ各社の幹部は記者の夜回り取材に「いくらグループでも不祥事のフォローは今回限り」と口をそろえていた経緯があり、三菱自は自活を求められることになる。

9月中間決算では、過去最高益を記録したが、同時発表した2014年3月期の予想売上高は前回発表より1400億円少ない2兆1300億円に下方修正された。円安や合理化で利益率は上がったが、自動車の販売台数が伸びないのだ。リストラによる増益には限界があり、円高に動けば販売台数減と輸出採算悪化のダブルパンチで利益が吹き飛びかねない。

一方、日産も11月1日に今期業績予想を下方修正したばかり。「持続的な成長」を何度も口にしてきたゴーン日産社長の目に三菱自がないはずはない。日産の資本政策として、中途半端な出資はせず、出資するからにはグループとして最大限のシナジー効果を求めている。このため、日産が三菱自に出資するとなれば、持分法適用企業として連結決算に反映される発行株の20%以上が目安だろう。

三菱自は来年早々にも増資を実施するとみられる。公募だけなのか、それとも日産など自動車メーカーへの第三者割当なのか……。

この記事は「WEBネットマネー2014年1月号」に掲載されたものです。