これからの時代、老後資金を作るための資産運用は避けては通れない。「夫婦でうまくいく」投資法とは?

 投資熱が高まるなか、資産運用を始めてみようと考える夫婦も多いだろう。だが夫と妻とでは、考え方が異なることが多いという。

「たいていご主人が前のめりで、それに対して奥様が『大丈夫でしょうか?』とブレーキをかける印象です。たとえば定年退職した男性は、退職金を手にして急に気が大きくなってしまうのか、一気に株などでリスクの高い勝負に出たがります。一方の女性は慎重です。先々への不安があるせいか、退職金も『できるだけ減らさないようにしたい』と、やや及び腰の印象です」(家計の見直し相談センターのファイナンシャルプランナー、藤川太氏)

 一方、夫婦で投資に対する考え方が一致しないことには、メリットもある。

「夫と妻は相容れなうように思えますが、タッグを組んで双方のよさを生かして投資すれば、全体のバランスがとれ、リスクを抑える効果も期待できるのです」(同)

 では、資産運用を始めるにあたって必要なことを順に見ていこう。

 まず考えなければならないのは、いくらまで投資するかだ。

「人それぞれ投資可能額は違います。特に男性はいきなり多額の投資をしたいなどと言う人がいますが、将来の生活費や住宅のリフォーム費用など、なくなると困るお金はそもそも投資には向きません」(同)

 減る可能性のない預貯金と違って、投資はあくまでも、最悪ゼロになっても困らない余裕資金で行うのが原則だ。

 投資する金額が決まったら、次は投資先の選定だ。一口に投資商品といっても、大きなリターンが狙える代わりにリスクも高い株式、リスクやリターンが選べる投資信託(投信)など、さまざまなものがある。

 商品選びでは、夫と妻の好みの違いが表れることも多い。

 男性は「自分の仕事の関係で詳しい業界の株や、特定分野の投信などを買おうとする傾向がある」と藤川氏は指摘する。

「男性はある程度調べてから相談に来る人が多いですね。ただ、運用商品は一つに絞るより、分散したほうがリスクは抑えられます」(同)

 藤川氏は、分散投資を行う「バランス型投信」をメーンとして保有し、特定の分野や地域に特化した「アクティブ投信」を一部加えるといい、とアドバイスする。

 一方の妻は、漠然と「お金を増やしたい」という相談が多いと、エフピーウーマン取締役のファイナンシャルプランナー高山一恵氏は語る。

「女性は基本的に面倒なことが嫌いな人も多いですよね。しかも初心者は、自分で調べて商品を選ぶのも大変です。手間いらずで、コツコツ積み立てるのにも最適なのは、動きの分かりやすい『インデックス投信』です」(高山氏)

週刊朝日  2013年12月13日号