『月刊ブシロード』公式HPより。『ファイヤーレオン』のほか、新日本プロレス情報や選手インタビュー(1月号は1.4東京ドームのカード&内藤哲也インタビュー)も毎号掲載。こちらもチェック。

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 「月刊ブシロード」に連載中のプロレスマンガ『ファイヤーレオン〜新日本プロレス篇』(共にブシロード)が面白い。謎の覆面レスラー・ファイヤーレオンが突如として、新日本プロレスのマットに乱入するところから始まる本作。最新号でまだ第3話ながら、棚橋弘至、天山広吉、小島聡、後藤洋央紀ら実在のプロレスラーが次々と登場し、どんどん面白くなっていきそうな気配をただよわせるこの作品。「月刊ブシロード」1月号が12月7日に発売となることに合わせて、その魅力をいちプロレスファンの目線で解説していきたいと思う。

『ファイヤーレオン』の作者・徳光康之先生は、知る人ぞ知るプロレスマンガの怪作『最狂超(スーパー)プロレスファン烈伝』(マンダラケ・リベンジ・コミックス)の著者。徳光先生自信が熱烈なプロレスファンだから、プロレスのムーブや技の描写は間違いなし。さらに徳光先生がすごいのは、その画力。少年誌っぽいタッチを残しつつ、登場するプロレスラーそれぞれの特徴を見事に掴んでいる。実在の選手を扱うマンガにありがちな美化もなし。天山のゴツゴツした顔や、後藤のムサい感じ、棚橋のキレイな顔立ちとマッチョな体のアンバランスさなど、ちょっとでもプロレスを見ている人なら、「そうそう! この感じ!」と膝を打つであろう。

 もちろん、マンガらしいムーブも見どころだ。第1話でファイヤーレオンが繰り出した、モンゴリアンチョップへのカウンター技"モンゴリアンキック"は秀逸! これからもこのクラスの技が登場するのかと思うと、期待は膨らむ一方だ。

 さらにマンガらしさといえば、バトルや技、選手そのものの強さを、読者にそれとなくわかりやすく伝える人物が必要だ。『キン肉マン』でいえばテリーマン、『魁!!男塾』(共に集英社)でいうところの雷電あたりがそのポジションだろう。本作ではその重責を永田裕志が担っている。永田は元IWGP王者であり、現在の新日本プロレスでも最年長クラスの大ベテラン。その解説は安定感と信頼感がたっぷりで、読んでいるこちらも「永田が言うならそうなのだろう」となんの疑いもなしに納得してしまう。

 今号で第3話を迎える本作で、今のところ個人的に一番アツいのが真壁刀義だ。真壁は作中のプロレスラーの中で唯一ファイヤーレオンの正体を知っているようで、その手掛かりとして"13年前のプエルトリコ"というキーワードが出て来る。ご存じの方も多いと思うが、真壁は実際に2001年8月から海外への武者修行に出ていて、その間カナダ、イギリス、プエルトリコ、ロサンゼルスをサーキットしている。ほら! 本当にプエルトリコに行ってるのよ! この現実とファンタジーがリンクするストーリーも、往年のプロレスファンを惹きつけるには大事な要素だ。

 それに、真壁はもともとエリートではなく、長い下積みを経て、ヒールとしてようやく花開いた苦労人。見た目がゴリゴリのヒールなのに、ジャーマンスープレックスのアーチの美しいこと! これは長年かけて体に基礎をしっかり叩きこんだ賜物だと思う。『ファイヤーレオン』の中でも、いつかは真壁のジャーマンスープレックスを描いてくれるだろうと期待をしている。

 そんな真壁の活躍もしっかり描きつつ、ファイヤーレオンの正体や誕生秘話にも迫る本作。プロレスを知らない中高生はもちろん、その年代にプロレスの洗礼を受けたであろうお父さん世代にも読んでもらいたい。もし、年頃の息子が「月刊ブシロード」を読んでいたら、今すぐ借りて『ファイヤーレオン』を読んでください!

 今月号「月刊ブシロード」1月号に掲載される第3話ではついに"滾(たぎ)る"あのレスラーも登場し、ますますアツい展開に。また、月刊ブシロード編集長曰く「第4話は、3話の3倍面白くなっている」とのこと! 次の展開が待ちきれないっす。
(文/高橋ダイスケ)

■「月刊ブシロード」2014年1月号
発行:株式会社ブシロード
発売:株式会社KADOKAWA
価格:600円