特区構想で?湾岸開発バブル〞が降臨する!
アベノミクス第2幕の3大テーマはコレ

「多くの専門家は今後、業績相場が来ると言っていますが、それは間違い。米国の債務上限問題が紛糾し、消費税増税が近づく以上、内需も外需もいったん業績が落ち込むはず。とはいえ、日銀の異次元緩和が向こう1年半続く間は株式市場が低迷するわけがない。つまり、今後も金融相場が続く、という視点を忘れてはいけません」と語るのは、株式評論家の山本伸さん。

最近では大豊建設や日本冶金工業など、数々の急騰銘柄をドンピシャで的中させた当たり屋ナンバーワンだけに、その発言はとても貴重だ。「金融相場が続く以上、株価を動かす原動力になるのは、国家戦略特区やオリンピックといたテーマ性以外にありません」と語る山本さん。10万〜30万円株のテーマとして「金融株」「資源株」「国家戦略特区関連」の3つを抽出。さらに「超割安株」や「旧大証2部銘柄」にも裾野を広げて選別してもらった。「10万円株は三菱UFJ FGを筆頭に、金融相場で潤う株という切り口で攻めたいところ。20万円株はアベノミクス相場の最弱セクターだった三菱商事、国際石油開発帝石といった資源株の底打ち反転に期待したいですね」

30万円株は国家戦略特区関連銘柄をズラリと選別。「狙い目は、安倍首相が前政権時代に打ち出した『アジア・ゲートウェイ構想』に沿った銘柄群です。羽田空港をアジア最大のハブ空港にして海外から大量の観光客を呼び込む構想ですが、その恩恵を受ける建設、含み資産、アニメや医療特区関連銘柄は今後も再三再四、注目を浴びるはず。JR山手線の新駅建設など、オリンピックまで7年近く続く土地開発ブームを侮ってはいけません」と山本さん。まさに?バブル降臨〞のシナリオで買える銘柄なのだ。

年末年始の日本株どうなる?

日経平均株価のレンジ

High:1万6000円
Low:1万4000円

「業績相場への移行が叫ばれていますが、米国の政局混迷などを考えると、外需産業の業績に腰折れ懸念が出てくる可能性があります。輸出産業は完全に二極化していて、製品の国際競争力が落ちて円安がメリットにならない企業や、海外生産比率が高すぎて逆に円安がデメリットになる会社が多いのがネック。しかし日銀の異次元緩和が続いている限り、過剰流動性相場は健在。材料性やテーマ性のある内需系の個別株が全体相場の停滞とは関係なく買われる展開が続くはず」(山本さん)

投資金額10万円コース 業績相場は来ない? 金融相場のターゲット銘柄がメイン

三菱UFJフィナンシャル・グループ(東証1部・8306)
株価(売買単位):608円(100株)
いくらで買える?:6万800円
配当利回り(決算月):2.30%(3月)
PER/PBR:11.3倍/0.75倍

日本を代表する優良メガバンク。国際業務では他の金融グループを一歩リードし、アジアでも買収で積極展開している。

毎日コムネット(ジャスダック・8908)
株価(売買単位):585円(100株)
いくらで買える?:5万8500円
配当利回り(決算月):2.73%(5月)
PER/PBR:10.9倍/1.10倍

学生向けマンションの建設提案から運営までを一括して展開。消費税や相続税の税率アップ前の駆け込み需要も業績押し上げか。

タカショー(ジャスダック・7590)
株価(売買単位):550円(100株)
いくらで買える?:5万5000円
配当利回り(決算月):3.45%(1月20日)
PER/PBR:10.5倍/0.94倍

ガーデニング用品のトップ企業。中国で製造してコストを抑え、低価格で販売して人気だ。消費回復に乗って売り上げ拡大へ。増配余力が大きい。

みずほフィナンシャルグループ(東証1部・8411)
株価(売買単位):205円(100株)
いくらで買える?:2万500円
配当利回り(決算月):2.92%(3月)
PER/PBR:10.0倍/0.89倍

日本最大のメガバンク。一段のリストラ余地あり。債券売買が好調だ。融資不祥事が株価を圧迫している今が投資の好機かもしれない。

朝日放送(東証2部・9405)
株価(売買単位):654円(100株)
いくらで買える?:6万5400円
配当利回り(決算月):1.83%(3月)
PER/PBR:9.1倍/0.47倍

大阪の民放準キー局。好立地を活用した住宅展示場が収益を下支えする事業に成長した。本業は景気回復でCM収益が回復中。

JXホールディングス(東証1部・5020)
株価(売買単位):506円(100株)
いくらで買える?:5万600円
配当利回り(決算月):3.16%(3月)
PER/PBR:8.4倍/0.60倍

石油元売り最大手。LNG(液化天然ガス)事業にも力を入れている。金融相場では大型株に資金が流入しやすく、出来高の増加を見極めたい。

宇徳(東証1部・9358)
株価(売買単位):320円(100株)
いくらで買える?:3万2000円
配当利回り(決算月):2.18%(3月)
PER/PBR:5.9倍/0.68倍

親会社である商船三井の港湾運輸部門を支える中堅運送会社。採算のいい超重量品の輸送に定評があり、景気回復で取扱高増加へ。

中西製作所(東証2部・5941)
株価(売買単位):767円(100株)
いくらで買える?:7万6700円
配当利回り(決算月):1.30%(3月)
PER/PBR:5.6倍/0.57倍

業務用の厨房設備を製造する。「マクドナルド」への納入実績が効率的、衛生的でお手ごろ価格を証明。学校給食施設にも食い込む。

PLANT(東証1部・7646)
株価(売買単位):913円(100株)
いくらで買える?:9万1300円
配当利回り(決算月):3.61%(9月20日)
PER/PBR:4.8倍/0.64倍

北陸を拠点に超大型スーパーセンターを運営する。車社会の地方に合わせた店舗展開は、全国区の大型店にはマネできない。

藍澤証券(ジャスダック・8708)
株価(売買単位):660円(100株)
いくらで買える?:6万6000円
配当利回り(決算月):4.54%(3月)
PER/PBR:3.6倍/0.64倍

対面営業とネット取引を併営する中堅証券。中国などアジア12市場の株式も取り扱うなど、同業他社にない経営形態が特徴だ。

投資金額20万円コース 中国が復活へ…資源関連人気の再来で期待の銘柄がメイン

三菱商事(東証1部・8058)
株価(売買単位):1965円(100株)
いくらで買える?:19万6500円
配当利回り(決算月):3.05%(3月)
PER/PBR:8.1倍/0.72倍

総合商社でトップクラス。石炭や食料に強く、「三菱は国家なり」を体現する企業だ。シェールガスの開発・権益取得にも力を入れる。

ユニマットそよ風(ジャスダック・9707)
株価(売買単位):1043円(100株)
いくらで買える?:10万4300円
配当利回り(決算月):1.19%(3月)
PER/PBR:8.9倍/0.85倍

ユニマットグループの介護施設「そよ風」を運営する会社。政府が介護スタッフの待遇改善支援を始めるので、増設ペースが一段と速まりそうだ。

三井物産(東証1部・8031)
株価(売買単位):1351円(100株)
いくらで買える?:13万5100円
配当利回り(決算月):3.77%(3月)
PER/PBR:6.6倍/0.73倍

三菱商事と並ぶ総合商社の代表企業。原油と鉄鉱石に強いことで知られ、市況上昇は利益拡大になる。LNGにも古くから注力。

サンセイ(東証2部・6307)
株価(売買単位):167円(1000株)
いくらで買える?:16万7000円
配当利回り(決算月):2.99%(3月)
PER/PBR:7.1倍/0.67倍

ビル建築や清掃用のゴンドラで知られる。懸案だった中国事業の撤退完了。漁礁設置など海洋事業の売り上げ構成も大きい。

今仙電機製作所(東証1部・7266)
株価(売買単位):1372円(100株)
いくらで買える?:13万7200円
配当利回り(決算月):1.89%(3月)
PER/PBR:6.2倍/0.71倍

ホンダを得意先とする自動車部品メーカー。シートやランプなど非エンジン・駆動系の部品を供給している。中国での日本車販売復活に期待。

イエローハット(東証1部・9882)
株価(売買単位):1814円(100株)
いくらで買える?:18万1400円
配当利回り(決算月):1.98%(3月)
PER/PBR:7.6倍/0.91倍

自動車用品の小売店を展開。新車販売の伸びが業績の大きな後押しとなった。自動車が普及してきた中国でも店舗を運営している。

クリヤマホールディングス(東証2部・3355)
株価(売買単位):1315円(100株)
いくらで買える?:13万1500円
配当利回り(決算月):1.29%(12月)
PER/PBR:10.4倍/1.04倍

ゴムやプラスチックの産業用資材を幅広く生産する。シェールガス革命に沸く北米にホースを供給。国内の建設資材も好調だ。

国際石油開発帝石(東証1部・1605)
株価(売買単位):1136円(100株)
いくらで買える?:11万3600円
配当利回り(決算月):1.58%(3月)
PER/PBR:10.8倍/0.63倍

政府系の石油開発会社で、日本の資源確保という重要な使命を担う。世界的には準メジャーの位置。外国人投資家にも人気の銘柄だ。

SRAホールディングス(東証1部・3817)
株価(売買単位):1105円(100株)
いくらで買える?:11万500円
配当利回り(決算月):3.61%(3月)
PER/PBR:9.0倍/0.96倍

システム開発の一括受託会社。中国など海外への日本企業進出に合わせて、海外への納入実績も増えている。金融系にも強い。

コーナン商事(東証1部・7516)
株価(売買単位):1024円(100株)
いくらで買える?:10万2400円
配当利回り(決算月):3.12%(2月)
PER/PBR:4.5倍/0.42倍

関西系ホームセンター大手。関東での出店を急いでいる。今は出店も一段落で、大幅な増配より規模拡大で株価を上げる局面か。

投資金額30万円コース 新産業を応援! 国家戦略特区で上がる銘柄がメイン

杉村倉庫(東証2部・9307)
株価(売買単位):258円(1000株)
いくらで買える?:25万8000円
配当利回り(決算月):2.32%(3月)
PER/PBR:12.8倍/0.47倍

関西地盤の倉庫業者。再開発可能な港湾部を中心に倉庫を保有している。広大な自社倉庫の屋上を利用して太陽光発電による売電事業開始。

東日本銀行(東証1部・8536)
株価(売買単位):214円(1000株)
いくらで買える?:21万4000円
配当利回り(決算月):3.73%(3月)
PER/PBR:9.4倍/0.40倍

中小企業融資に積極的な地銀中堅。東京都民銀行と八千代銀行が経営統合し、東日本銀行がどの銀行と提携するか関心が集まる。

佐藤渡辺(ジャスダック・1807)
株価(売買単位):303円(1000株)
いくらで買える?:30万3000円
配当利回り(決算月):1.65%(3月)
PER/PBR:9.6倍/0.56倍

中堅道路舗装会社。再開発で出番となる。名前の通り合併会社。東亜道路工業による吸収観測も何度か出たことがあり、今後も要注目だ。

リコーリース(東証1部・8566)
株価(売買単位):2818円(100株)
いくらで買える?:28万1800円
配当利回り(決算月):1.52%(3月)
PER/PBR:9.1倍/0.71倍

リコーの子会社で、顧客の中小企業とは長い付き合い。14期連続増配の超優良企業として有名だ。起業が増えると同社の取引先も増加。

神戸物産(東証1部・3038)
株価(売買単位):2190円(100株)
いくらで買える?:21万9000円
配当利回り(決算月):2.28%(10月)
PER/PBR:6.6倍/1.14倍

冷凍食品などを大容量で販売する「業務スーパー」を展開。TPP加入による食品輸入コストの低下は業績に大きく貢献しそうだ。

ハイレックスコーポレーション(東証2部・7279)
株価(売買単位):2100円(100株)
いくらで買える?:21万円
配当利回り(決算月):1.90%(10月)
PER/PBR:9.0倍/0.79倍

自動車のドアやシートなどに使うケーブルで世界最大手。精密加工技術を活用して、内視鏡部品や金型なども製造。

栗林商船(東証2部・9171)
株価(売買単位):251円(1000株)
いくらで買える?:25万1000円
配当利回り(決算月):1.99%(3月)
PER/PBR:7.9倍/0.35倍

内航海運の老舗企業。北海道航路に強く、株式市場では数少ない北方領土関連銘柄としても知られる。ホテル・不動産事業も順調。

薬王堂(東証2部・3385)
株価(売買単位):2081円(100株)
いくらで買える?:20万8100円
配当利回り(決算月):2.88%(2月)
PER/PBR:5.6倍/0.80倍

東北地盤の中堅ドラッグストア。利益のわりに配当はやや少なめだが、積極出店と株主還元の両立を考えれば適切な水準だろう。

富士機工(東証1部・7260)
株価(売買単位):332円(1000株)
いくらで買える?:33万2000円
配当利回り(決算月):1.20%(3月)
PER/PBR:6.0倍/0.81倍

日産自動車向けを主力に、ステアリングやシートを生産。日産の世界戦略に合わせて、中国、メキシコなど世界中に生産拠点を分散している。

東映アニメーション(ジャスダック・4816)
株価(売買単位):2570円(100株)
いくらで買える?:25万7000円
配当利回り(決算月):1.16%(3月)
PER/PBR:17.9倍/0.95倍

東映グループのアニメ制作部門。キャラクターの商品化で利益を生むノウハウに優れる。「ワンピース」のブレイクの反動も小さく、株高の余地大。

※株価は2013年11月8日現在。配当利回りとPER(株価収益率)は予想、PBR(株価純資産倍率)は実績。

山本伸(SHIN YAMAMOTO)
マネーリサーチ代表

経済誌『羅針盤』主宰。28年超の評論活動で株式相場の裏も表も知り尽くす。2005年の小泉相場に続き、アベノミクス相場到来をいち早く予想し、的中させた。


この記事は「WEBネットマネー2014年1月号」に掲載されたものです。