今月注目!経済の言葉「米雇用統計の延期」
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米国政府は10月1日、上院・下院の債務上限問題などの予算協議が行き詰まって、政府機関が閉鎖したため、「雇用統計」をはじめとする主要経済指標の発表を延期しました。ご存じ、雇用統計は世界で最も注目される指標のひとつなので、報道も頻繁でしたね。

そもそも政府機関の閉鎖は、米国の連邦政府の“規則”(正しくは、合衆国法典に記載されている「不足金請求禁止条項」という)により行なわれたもの。予算不足の際は、緊急のものを除き業務を停止しなければならないとされています。債務上限を引き上げなければ米国はデフォルト(債務不履行)に陥る可能性があったため、全世界が注視していたわけですが……。

これまで米国では、上院・下院、政党で対立が起こり、“相手に文句をつけたい”とき、どちらかが駄々をこねることによる閉鎖がたびたびありました。今回の場合は、共和党の人たち(その中でも保守派のティーパーティーと呼ばれる人たち)がきっかけ。医療保険改革法(日本でいう国民皆保険制度)、通称オバマケアに対する税金の投入を延長・阻止したいがために「オバマケアを突き進めるなら、債務上限引き上げには賛同しない!」とケンカになったのです。

とはいえ、オバマケアの法案そのものはオバマ政権誕生後の2010年3月に成立。当時も共和党は“最大の無駄遣いだ!”と猛反発し、法廷闘争にまで発展しましたが、2012年に連邦最高裁で合憲とされています。“連邦最高裁で合憲”ですよ!?

「債務上限引き上げ不成立=米国債デフォルト」を材料に脅すなんて、なんとなく子供じみているような気がするのですが……(笑)。

メディアでは不安心理をあおるような報道ばかり続きましたが、この経緯さえ知っていれば、“とんだ茶番劇”といった感じでしょう?

もちろん今でも、財政政策をめぐる両党の対立は完全に解消されたわけではないので、再び問題勃発となる可能性は大かもしれません……。

若林史江(わかばやし・ふみえ)
株式アドバイザー、徳山大学経済学部特任講師

この連載では経済を背景に移り変わる金融用語を、できるだけわかりやすく紹介していきます♪



この記事は「WEBネットマネー2014年1月号」に掲載されたものです。