値引き価格をお得と感じてしまう心理とは?「係留と調整のヒューリスティックス」

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男性よりも女性により強く見られる傾向として、バーゲンセールなどの際に、買う必要のない商品まで買ってしまうということがよくあります。この場合の消費者の心理状態は、どのようなプロセスを経ているのか、その内容についてご紹介してみましょう。

■購買に至る心理のプロセス

商品を販売する業者側にとっては、消費者の関心をひきつけたあとに、いかにして「購入したい」という欲求につなげられるかが重要なポイントとなります。商品販売の責任者には、その方法論を実践することが求められますが、消費者をうまく購買へと誘引するテクニックを商品の広告や陳列などに応用して成功している実例はかなりあります。

■係留と調整のヒューリスティックス

社会心理学には、「係留と調整のヒューリスティックス」という学説があり、これは人間の性質として、最初に与えられた情報が、その直後の意思決定に大きな影響を及ぼすという理論です。この理論を最初にとなえたトベルスキーとカーネマンは、ある実験を行いました。

まず、100名ほどの人々を2つのグループに分け、同じ質問をします。「国連に参加している国で、アフリカ諸国が占める全体の割合は何%か?」という設問です。

そして、片方のグループには「45%より多いか少ないか?」と続け、もう一方のグループには「65%よりも多いか少ないか?」と質問します。すると、「45%」という数字を出されたグループの方が「65%」の数字を出されたグループよりも少ない数字を回答する傾向がみられるのです。

■知らないうちに購入する心理状態

このように、相手に与える言葉の印象によって、自分の都合の良い方へ大多数の人々の思考を誘導できる、ということが心理学上の実験で証明されているわけです。バーゲンセールで不必要な商品までつい買ってしまうという人は、知らないうちに業者の仕掛けた誘導策にはまっているともいえるわけで、男性よりも女性の方が、比較的はまりやすい傾向があるようなので、女性の方はこの値引き価格に惑わされないようにしましょう。