相続増税を前に今から知っておくべきこと

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基礎控除が下がり、相続税を納めなければならない人が増加

平成27年1月1日以降の相続について、相続税の税率改定や基礎控除の縮小など課税が強化され、課税遺産額2億円以上は増税となります。しかし、それよりも、相続財産から控除できる基礎控除が今までよりも下がることの方が影響は大きいといえます。なぜなら、相続税を納めなければならない人が増加するからです。

現在の基礎控除は、「5000万円+1000万円×法定相続人の数」 ですが、今後は「3000万円+600万円×法定相続人の数」 となり、40%の縮小となります。妻と子2人の合計3人が法定相続人の場合、現在の基礎控除8000万円が4800万円に下がるため、今まで相続税がかからなかった人も今後は税金を納めなければならないかもしれません。


特例利用の手続きは10か月以内。揉め事があると間に合ないことも

ただ、相続税の申告をする際に、自宅などの不動産の評価を80%下げる小規模宅地の特例や、配偶者の税額軽減の特例(1億6千万円まで無税)の利用などによって、相続税がかからなくなることもあります。

これらの特例を利用するには、相続税の申告期限(相続の開始を知った日の翌日から10か月以内)までに、手続きを行わなければなりません。もしも、相続人の間で遺産の分け方で揉めてしまったら、期限までに間に合わず、特例を利用することができなくなることもありえます。そうなると、とりあえず法定相続分で分割したものとして、予定外に10か月後に納税資金が必要になることも考えられます。

延納や物納という制度もありますが、こられの制度を活用するにあたっても事前準備がいりますので、揉めごとが起きてしまったら、やはり現金を準備するしかありません。もちろん、その後に遺産分割が決まれば、特例を利用した申告をすることにより、納めすぎた相続税が還付されることもあります。


まずは相続税の対象になるのかどうかを把握して対策を

葬儀や納骨、法要、各種手続きなど、死後に行うことは多くあります。10か月は意外とあっという間ですので、ささいな揉め事でも起こってしまえば、物事がスムーズに運ばなくなります。

だからこそ、相続人の負担を減らすためにも、ある程度の対策をしておくことが重要です。まずは、相続税の対象になるのかどうか、特例を利用すれば相続税がかからなくなるのかどうかを把握しましょう。その上で、不動産を整理したり、遺言書を作成したり、生命保険を活用して納税資金を準備したりするなどの対策を行ってください。当然、すぐにできるものばかりではありません。相続税が増税される前の今の時期から早め早めに行いましょう。


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