まどマギにパリっ子が長蛇の列、待ち望まれたプレミア試写会で大喝采。

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昨年の前後編試写会でフランスのファンを大いに満足させ、この夏にはジャパン・エキスポでは特報映像が公開された「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語」。以来、今か今かと待ち望まれていたプレミア試写会が11月22日、ついにパリで行われた。その模様をナリナリドットコムのフランス特派員がお伝えする。

劇場の開場は21時ということで、30分ほど前に到着すれば良いかと思っていたのだが、映画館に近づくにつれその認識が非常に甘かったことを思い知らされる(http://www.youtube.com/watch?v=qDvFVPefh_4)。

驚くばかりの人の行列で、先頭からまったく最後列が見えないためつい動画を撮影してしまったほど。列に並んでからも、もちろん後列に人の列は続くという状態だ。入場を待つ間には、道行く車や人々から行列に「今日は何の映画か」とたずねる光景も見られ、答える人たちは皆「まどか☆マギカ」の説明を楽しそうにしていた。列で待っている間に何人かに話を聞いてみたが、全員がこの映画を非常に愛しているという印象だ。

開場から20分ほど、ようやく映画館に入る。Tシャツやクリアファイルといった物販も盛況のようだが、席を確保するためにホールへと急ぐと……。

欧州有数の映画施設、グランレックスの300平方メートルのスクリーンを持つメインホールに暁美ほむらが出迎える。壮観だ。

照明が落とされ、映画の始まる前に映画館のスタッフが注意事項を説明するだけで盛り上がっていたのだが、声優一同による映画の見どころ紹介ではさらにヒートアップ。佐倉杏子役の野中藍が見どころとして「制服を着ている」と語ると盛り上がり、続けてキュゥべえ役の加藤英美里が語り出すとさらに大盛り上がりとなった。フランス人はずっとキュゥべえがお気に入りのようだ。盛り上がりの中で、映画が始まるとそこからは劇場の空気が真剣モードに。

上映中、観客は予習済みであることがわかるリアクションを見せ、スタッフロールが流れ出すと劇場は大きな拍手に包まれた。そして拍手をしながらもどよめき、感想を語り合う声も。最後の最後にはエンドロールの後に観客一同、この日一番の大喝采となった。外国で映画を見る醍醐味の1つともいえる、カタルシスの発露だ。

映画を堪能しきって帰ろうとロビーに出ると、そこではもうひとつの戦いが繰り広げられていた。一番くじの販売が始まっていたのだ。自分も購入しようかと思ったが、あまりのフランス人の熱気と勢いに太刀打ちできず、早々に断念。キュゥべえや魔女のぬいぐるみを当てた人たちは、満面の笑みを浮かべていた。

パリでは昨年10月に「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語」「同 [後編]永遠の物語」のプレミア試写会を開催。そのときと比べると、熱狂と作品の浸透度が格段に上がっているように感じられた今回の試写会だった。