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三陽商会はこのほど、2014年紳士服春夏展示会を開催した。三陽商会が手がけるメンズブランドのほか、ブランド横断での企画商品も発表。春夏シーズンに向け、花粉プロテクトコートや、軽量のポリエステル100%の新素材トラベルジャケットも登場した。

来年度の春夏の展示会が始まった。三陽商会では小松精練とともに、創業70周年を記念したブランド横断企画を行う。この取組みでは、小松精練の素材を使用した「花粉プロテクトコート」と、「トラベルをテーマにしたジャケット」を展開する

「花粉プロテクトコート」では、花粉アレル物質などのはたらきを抑制する小松精練の「アレルビート」という特殊加工素材を使用。いくつかの商品では、1枚の生地で表裏の色を変えられる特殊染色技術「エアダイ」を使用している。花粉症に悩まされる人にぜひ試してほしいコート類だ。

「トラベルをテーマにしたジャケット」では、これからの旅行シーズンに向け、小松精練の「クールドッツ」という素材を使用した新しいトラベルウェアを提案する。「クールドッツ」はポリエステル100%の素材でありながら、空気孔を有しているため、通気性に優れている。また、ポリエステルという素材であるため、しわになりにくくスーツケースに入れて持ち運んでも手間なくスマートに着用できる。なにより軽量なのは助かるだろう。ストレッチ性もあるので、快適な着心地だ。

このジャケットシリーズは、いかにも合繊らしさを和らげるために、小松精練の特殊プリント技術である「モナリザ」加工を施した。この加工は約1,670万色を使ってプリントを表現できるため、ポリエステル素材に表面変化のある柄物をプリントし、素材感を出した。触らない限り、ポリエステルとは思えない仕上がりになっている。

続いて、三陽商会が取り扱う多数の紳士ブランドの中から、「THE SCOTCH HOUSE」「MACKINTOSH PHILOSOPHY」の春夏商品を取り上げて紹介する。どのブランドも、今までのイメージとは違った印象の商品展開となっており、注目だ。

スコットランドで1839年に創業された「THE SCOTCH HOUSE」は、「Holiday in Cornwall -classic meets modern-」をテーマに、英国のリビエラと呼ばれ、温暖で古い街並みが残るコーンウォール地方でのリゾートをイメージした商品展開になっている。

これまで、スコッチハウスでは年齢層が高めの客層をターゲットにした商品展開を行ってきたが、原点に立ち返り、スコットランドらしさを出しながら、カジュアルで若い層でも着用できる商品とコーディネートを提案していくという。柄物や明るい色合いの物が増え、非常にカジュアルで洗練された商品展開になった。今後は若い年齢層もターゲットに入れていくとのことだ。

一方、「MACKINTOSH PHILOSOPHY」では、「SAFARI -a song of Africa-」をテーマに春夏の商品を展開する。1985年の映画『愛と悲しみの果て』からインスピレーションを得たコレクションになっている。20世紀初頭のヨーロッパの貴族階級で流行したというリゾートサファリをイメージし、「旅」をコンセプトにしたコレクションを構築した。

春夏のコレクションでは、「トロッターブレザー」を投入する。トロッターはマッキントッシュフィロソフィーの定番商品ではあるが、今回は、「これぞトロッター」という目鼻立ちを整えたブレザーが登場する。

春夏のマッキントッシュフィロソフィーは、「高付価値化」「カジュアル化」という相反する二面性作戦で展開される。「高付価値化」のチャレンジとしては、秋冬に成果を上げた「シネグチャーライン」を大幅に拡充。マッキントッシュが持つ「高級感・上質感」を、英国を中心とした一流素材で表現した。

「カジュアル化」においては、春夏の提案としてスプリングコートを拡充。ビジネスシーンにも使え、またオフのカジュアルシーンでも使える形と色をそろえる。メンズでスプリングコートを扱うことは少ないが、ビジネス以外に旅行などでも使ってもらえるよう、マッキントッシュらしさを残しつつ使いやすいスタイルになっている。足もとには、人気を博したレインブーツ「レインマン」が再登場。ソールとアッパー部分の成形を分けたため、レインブーツらしさを極力減らした。ビジネスでも使えるレインブーツだ

他にもカジュアルなデザインのアイテムがそろう。定番のボーダーTシャツや、カラーパンツ、ストールなども注目だろう。グッドデザイン賞を受賞したという5WAYジャケットも、秋冬に続き春夏でも発売する。

三陽商会によれば、今後もおしゃれでなおかつ機能的な商品を展開していくという。全体的に、「カジュアル化」を感じた春夏の三陽商会の紳士服展示会だった。

(荒巻香織)