写真提供:マイナビニュース

写真拡大

いまや空前のご当地グルメブームだ。ぜいたくが許されるなら、ご当地のグルメはご当地生まれの地ビール片手に味わいたいもの。今回紹介するのは東海4県のご当地ビール。個性豊かなこのエリアの人気地ビールにはどんなものがあるのか、現地からレポートしたい。

○次第に濃厚になっていく「自ビール」

トップバッターは静岡県。紹介するのはその名も「静岡ホップ」(1本380円)。「静岡ならではのビールを作りたかった。自分たちの県の独自のビールを」と言うのは静岡ホップを取り扱う久保山酒店の店主、久保山貴由(たかゆき)さんだ。

この商品は同店のオリジナル。久保山さんいわく、「地ビールじゃなくて自ビール」だそう。「まずは静岡といったらお茶でしょ」という久保山さんの言葉通り、朝づみのお茶をパウダー状にしてビールに混ぜるという直球的な製造方法である。

ラベルはいかにもお茶を連想させるグリーンが基調になっている。イメージはあっさりとしているが、ひと口ゴクリと飲んでみると、実にクセのない飲みやすさ。何よりも後口にさっぱりと残る緑茶の香り。

ライトな飲み口にゴクリゴクリと飲み進めていくと面白いことが起こった。飲み進めるうちに、明らかに徐々にお茶の苦味が濃くなっていくのである! どうやら緑茶パウダーの濃度が底にいくに従って濃くなっているようなのだ。最後のひと口はストレートにお抹茶のような濃厚さに変化するのである。

「和菓子にも合うんですよ」と笑顔の久保山さん。グリーンティーの好きな人には是非オススメしたい、お茶の名産地、静岡県ならではのご当地ビールといっていいだろう。

●infomation
久保山酒店
静岡市清水区庵原町169-1

○見た目はもう赤味噌! 名古屋メシのおともに

次の紹介は愛知県から。「盛田金しゃちビール」の造る地ビール「赤味噌ラガー」だ。2005年に愛知万博が開催された時、「地元の原料を使ったビールを造りたい」という声の高まりとともに、名古屋グルメの象徴ともいえる赤味噌に白羽の矢が立ったのは自然の流れだった。

皆さんお気づきだろうが、ビールも味噌もいずれも発酵によって造られるもの。親和性は高いのだ。ちなみに、赤味噌は後から混ぜるのではなく、麦芽やホップなどと一緒に発酵させている。

さて、グラスに注いで驚くのが、見た目の濃厚さ。まずはその色。本当に赤味噌みたいなのである! 口へ運ぶと重厚な飲み口に圧倒される。飲みごたえ満点だ。肝心の味噌風味は、後口にほのかに残る程度に抑えられている。でも、これくらいがちょうどいいのかもしれない。

「味噌をベースにしたどっしりした味でしょう。なので、やっぱり地元の名古屋メシと一緒に楽しんでほしいです」というのはワダカン、盛田金しゃちビール事業部の山口司さん。みそおでん、どて、スキヤキなど「味が濃くて甘みのあう料理」、つまり名古屋メシそのものと一緒に楽しんでほしいビールだという。

この赤味噌ラガー、当初は万博期間中の限定販売だったが大好評につきその後も継続で販売されているロングセラー商品だ。通販だと6本3,360円(送料込み)で全国発送されているとのこと。

●infomation
ワダカン 盛田金しゃちビール事業部
愛知県犬山市羽黒新田字高見1-4

○見た目はもう赤味噌! 名古屋メシのおともに

さて最後は、伊勢神宮の式年遷宮にわいている三重県伊勢市から。ペールエール・ブラウン・スタウトの定番のほか、定期的に限定商品を造っている伊勢角屋麦酒(ビール)だ。その最新版が、「トロピカルエール」(1本900円)。

酵母は、自家採取で2年間寝かせた地元の自然酵母を使用。麦汁にマンゴーやグアバなどの南国フルーツのピューレを混ぜ、発酵させているという。出来上がったそれは、自然酵母ならではの白濁が目を引く。飲む前にまずは香りを楽しもう!

一口飲んでみると、例えるならフルーツカクテルの味わいといっていい。強く濃厚で、果実の香りが豊かに広がる。この商品の大きな魅力のひとつ、それは、これだけ香りが強いのに、何と香料を全く使っていないこと! そこが人気の秘密かもしれない。

「フルーツが主役のビールです。つまみは不要かもしれませんね」と話すのは工場長の中西正和さん。とりわけ女性客からの評価が高いというのもうなずける。限定2,000リットル製造なので、気になった人は早めにお求めあれ!

●infomation
伊勢角屋麦酒
三重県伊勢市神久6-428

ちなみに、今回紹介したご当地ビールは、いずれもビールとして売られているが、厳密に言えば3つとも法律上はビールではなく「発泡酒」に分類される。だから、正式には「地ビール」じゃなくて「地発泡酒」なのだ。

また、今回は3アイテムのみの紹介となったが、東海エリア、とりわけ名古屋近辺には、他にも個性豊かなご当地ビールが次々と誕生している。ローカルな酒屋やスーパーでもディスプレイされている店が多いので、目にしたら一度はトライしてほしい。超有名ブランドのビールとはまた一味違った、いい意味でクセのある一品に出会えるに違いない!

(OFFICE-SANGA)